金沢工業大学のBus Stopプロジェクトの海外誘客チャレンジチームは、外国人旅行者が自らつくるWeb版観光マップ自動作成フレームワークを開発した。

Bus Stopプロジェクトは、石川県野々市市の市民サポート業務をICT、IoT技術を用いて効率化し、市民サービスの拡大を目的に活動している。市民との接点である、コミュニティバス「のっティ」のバス停を用いて、子供の見守りや災害対策など社会問題の解決を目指している。今回、大学コンソーシアム石川の「2019年度学生による海外誘客チャレンジ事業」の選定を受けて、本開発に取り組んだ。
スマートフォンでの画面(イメージ)
スマートフォンでの画面(イメージ)
2020年の東京オリンピック開催に伴い、日本に訪れる外国人観光客が増加することが予測されている。石川県に足を運んでもらい、リピーターになってもらうには、四季折々の石川の魅力を多言語でタイムリーに、かつきめ細やかに発信するWeb版観光マップが有効だが、サイトの作成、維持にはコストがかかる。

そこでBus Stopプロジェクトでは、外国人観光客がお気に入りのスポットの写真に自分の言語でコメントを付けて登録すると、リアルタイムでAIが自動的に分類し、Web版観光マップに情報が表示されるシステムの作成に取り組んだ。さらに、県内の店舗と契約を行い、写真やコメント投稿にポイントを付加し、そのポイントを県内で利用できる仕組みの構築も進めている。これにより、外国人観光客はポイントを用いて提携施設を利用できるとともに、提携施設の活性化にもつながる。

実際に訪れた外国人観光客の生きたレビューにより、その国々の方のニーズに合った実際に役立つ観光案内マップを構築することで、外国人旅行者のリピーターの増加を目指す。

なお、作成したシステムを実際に外国人観光客に使ってもらい、今後の改善に活かす”Kanazawa Art & Culture Tour”を10月25日に開催予定。