電通、電通国際情報サービス、シビラ、角川アスキー総合研究所、朝日新聞社、スタートバーンの6社は、メディア事業やアドテクノロジー事業を展開するCARTA HOLDINGSのグループ会社であるVOYAGE GROUPとともに、2020年1月より、ブロックチェーン技術を活用したコンテンツのマネタイズに関する共同研究プロジェクト「n次流通プロジェクト」を開始する。

現在、ニュースや漫画、アニメといったコンテンツでは、著作権が認められるのは基本的に作者などの原著作者のみであり、あるコンテンツを元に別の新たなコンテンツを創作する「n次創作」に関する権利は認められていない。一方で、n次創作によって一次創作流通時を超えた新規ユーザーの呼び込みがなされ、ユーザー層の拡大に貢献するケースも増えている。しかし、現状の著作権や流通システムではこれらを正しく評価する仕組みが整備されておらず、「n次流通」が経済活動に組み込まれることはなかった。

そこで今回、原著作者ら一次創作者と連携し、原著作者とn次創作者の双方が受け取るインセンティブについて設計を行うことで、コンテンツの新しいマネタイズ可能性を検討すべく共同研究が開始される。
n次流通概念図
n次流通概念図
今回の研究では、インセンティブ設計や評価、ツール開発などの役割を各社で分担。また2020年3月には、角川アスキーが運営する雑誌・コミックなどが読める「ePub viewer for twitter」サービスを通した実証実験も予定されている。
漫画コンテンツのn次流通モデル(実験イメージ)
漫画コンテンツのn次流通モデル(実験イメージ)