中小企業庁は、全国の20~60代の一般男女7780人を対象として、「起業と副業」についての意識調査を実施し、結果を公開した。多様な働き方を選択できる社会に変わりつつあるなか、起業や副業への興味についてまとめている。

起業への意識について聞いたところ、78.8%が「興味なし」と回答。その他の12.6%は「興味あり」、8.6%は「既に起業している」となり、起業への興味を示したのは全体の約2割にとどまった。ただし、会社を辞めずに起業する「副業起業」の意向を聞いたところ、起業無関心者の約4割が「興味あり」と回答した。「副業」というワードが入ることで、心理的な障壁が軽減されると考えられており、潜在的な起業意識は高いようだ。年代別で見ると20~40代がいずれも4割を超えており、特に30代の興味度が高くなっていることがわかった。
また「既に起業している」と回答した起業家を対象として、起業までの行動について聞いた。すると、78.4%が起業を決意してから3年未満で開業、さらに、74.0%が開業から3年未満で黒字化していると回答した。起業決意から収益化に至るまでには、トータル6年という期間が目安となっているようだ。

続いて、副業への意識についても聞いたところ、27.8%が「興味あり」と回答。起業意識の約2倍となった。こちらも年代別で見ると、起業は30代が最も多かったが、副業では20代が最も関心を示した。年齢が若いほど、副業への意識は高くなっているようだ。