大阪広告協会は、令和元年度の「第63回大阪広告協会賞」と「第63回大阪広告協会賞 特別賞」、および、「第53回 やってみなはれ佐治敬三賞」の受賞者を発表した。
ダイキン「空気で答えをだす会社」
ダイキン「空気で答えをだす会社」
第63回大阪広告協会賞に選ばれたのは、ダイキン工業。

特に2017年からスタートしたダイキンのブランド広告「空気で答えをだす会社」シリーズが高く評価された。「エアコンの会社」から「空気の新たな価値を共創する会社」へ進化する企業であることを一貫して訴求したもの。

あらゆる製品がコモディティー化するなかで、総合家電メーカーと差別化(価値や優位性、取組み等)されたブランド構築に高い成果を上げていること。コーポレートと商品ブランドが一体となったメディアを横断した統合的なコミュニケーション活動で「世界的空調メーカー」としての信頼・支持を獲得、学生へのブランド向上にもつながっていること。関西経済の活性化や地域の文化振興にも貢献し、新たな領域に拡大を続けるマーケティング力が受賞の理由だ。

また、関西電気保安協会が大阪広告協会賞 特別賞を受賞。

「かんさ~いでんきほ~あんきょ~かい」というサウンドロゴで長年親しまれ、ローカルCMとしては関西CMの雄と言ってよいほど多くのメディアに取り上げられてきた同協会。広く浸透しているサウンドロゴを大胆にアレンジした、イメージを刷新する新Web動画「関西電気保安グルーヴ」も大きな反響を集め、大阪の元気を発信している。こうした長年に渡る広告活動と新たなコミュニケーション活動へのチャレンジが評価された。
関西電気保安協会「関西電気保安グルーヴ」
関西電気保安協会「関西電気保安グルーヴ」
第53回「やってみなはれ佐治敬三賞」を受賞したのは、森昭太氏(電通 関西支社)。

コピーライター、CMプランナーとして広告制作やオリジナルコンテンツの開発を手がける。電通テックとタカラトミーアーツのコラボブランド「パンダの穴」からは同氏が企画開発したカプセルトイが4商品発売され、その中のひとつ「シャクレルプラネット」はシリーズ累計販売数1000万個を超える大ヒット商品になるなど、既存の広告領域にとどまらない活躍を見せている。

今回受賞対象となったのは、次の作品。

タカラトミーアーツ/カプセルトイ「シャクレルプラネット」「考えない人」「自由すぎる女神」「顔ゴリラ」
森永製菓/inゼリー「母校にinゼリー」キャンペーン広告
DHC/BOVA応募作品「救え!ウツボ怪人」


通常20万個売れればヒットと言われるカプセルトイ業界で1000万個を売上げ、カプセルトイ業界に一石を投じた「シャクレルプラネット」。「母校にinゼリー」は母校愛と差し入れというユニークなコンセプトを幅広い年代層にエモーショナルに訴え大きな反響を呼んでいる。また、「救え!ウツボ星人」では、自主応募した広告賞をきっかけにクライアントに認められ、同氏が企画するキャンペーンキャラクターが採用された。
「従来のクリエイティブの枠を超えた取り組みと発想にやってみなはれの精神が息づいている」。そして、その一つ一つの仕事の完成度の高さとこだわりの強さ、いい意味での大阪らしいくだらなさも含め選考委員から高く評価されての受賞だ。

贈賞式は5月19日に開催される大阪広告協会 第72回定時社員総会(リーガロイヤルホテル)にて実施予定だ。