JR東日本グループの商業空間などを手がける鉄道会館は8月3日、JR東京駅構内の商業施設「グランスタ東京」を開業した。そのブランドアイデンティティをグラフィックデザイナーの佐藤卓氏が手がけている。
8月3日には開業セレモニーが行われ、JR東日本常務執行役員東京駅長の小池邦彦氏、同常務執行役員東京支社長の白石敏男氏、鉄道会館の平野邦彦社長、佐藤卓氏、出店店舗関係者らが登壇した。
8月3日には開業セレモニーが行われ、JR東日本常務執行役員東京駅長の小池邦彦氏、同常務執行役員東京支社長の白石敏男氏、鉄道会館の平野邦彦社長、佐藤卓氏、出店店舗関係者らが登壇した。
「グランスタ」は2007年に開業。以来、リニューアルや増床を続けてきたが今回、東京駅北通路周辺の整備によって新たに66店舗が出店。既存店とあわせ153店舗、1万1300平方メートルにも及ぶ大規模施設として生まれ変わるにあたり、ブランドロゴなども一新した。

新たなシンボルマークのモチーフとなっているのは、人の「口」だ。佐藤氏によると、「改札口」「八重洲口」「丸の内口」と東京駅にはたくさんの「口」があり、会話や食事を楽しむ場でもあることから「口」をシンボルにしたら面白いのではないかと考えたという。

「マークを構成するのは14個のカラフルな円。この円が上下に動く軌跡によって、全体の形が唇になるシンボルマークとしました。色とりどりの円は、東京駅に集まる人々の多様性とともに絶え間なく往来する電車のイメージとも重ねています」(佐藤氏)。

マーク自体を「口」のように動かすことで、動画や3Dの立体表現など複数のメディアに対応できるようにした点も特徴だ。「あ」「い」「う」「え」「お」「ん」の発声によって、変化する「口」の形もそれぞれデザインした。駅構内のデジタルサイネージでは、実際にロゴが動く映像を見ることができる。

「東京駅は世界でも類を見ない、洗練された駅。日本人として誇らしい存在でもあります。堂々たる一大ターミナル駅としての“王道感”とともに、楽しく元気になれるお店にたくさん出会えるという“明るさ”のバランスにこだわりました」(佐藤氏)。

「グラングルメ」「グランルーフ」など一部施設は2022年までに、ブランドアイデンティティや名称を段階的に統一していく予定だ。