多摩美術大学は、 2021年4月1日に東京港区・東京ミッドタウン・デザインハブに、「Tama Art University Bureau」(通称:TUB)を開所すると発表した。

東京ミッドタウン・デザインハブは、日本デザイン振興会、日本グラフィックデザイナー協会が拠点を置く場所。TUBは “ まじわる・うみだす・ひらく”をコンセプトに、この場ならではの利点を活かしたオープンイノベーションの場として、またデザインやアートを社会に実装するための教育の場として、さらには学生が生み出した成果を発信する場として活用していきたい考えだ。

TUBディレクターを務めるのは、同大学教務部長である和田達也教授と同大学統合デザイン学科永井一史教授。空間デザインは、同大学統合デザイン学科である深澤直人教授が手がけた。

和田教授は「国内外の企業や教育機関などと連携を保ちながら、さまざまなアイデアが生まれ出る知的創造の場となること目指す」という。

永井教授は「社会人に向けての教育やデザインの実装はTCL(多摩美術大学・クリエイティブリーダーシップ・プログラム)で先行的に進めてきたが、この新しい場によってそのコンセプトをさらに押し進めたい。また、大きな可能性を提示できる学生の作品が人の目に触れず学内にとどまってしまっていることに課題意識を持っていた。美術大学の可能性や役割を改めて世の中に示す意味でも、デザインやアートの新たな発信の場にできればと考えている」と話している。

「TUB 」という愛称は英語で入浴やバスタブを意味しており、デザインやアートの力で日常とは違った心地よさや刺激に浸るための場所になりたいという意味を込めたという。ロゴデザインは、バスタブを模したU をポイントし、全体に柔らかな曲線を用いることで、肩肘張らずにいつでも気軽に訪れてもらえる場所になることを意図している。