10月29日、フェイスブックは「Meta」(メタ)に社名を変更した。同社が主催するバーチャルイベント「Connect 21」のなかでCEOのマイク・ザッカーバーグ氏が発表した。メタは、メタバースを実現すること、そして人々が友達や家族とつながり、コミュニティに参加し、ビジネスを成長させることができるよう注力していくと宣言した。

メタの定義によると、メタバースとは、同じ物理的空間にいない人々がともに創造し、探求することのできる2次元的なスクリーンの先にある拡張現実や仮想空間を意味する。ソーシャルテクノロジーの長い歴史における次なる進化であり、現在のさまざまなオンライン上でのソーシャル体験を掛け合わせたようなもの。ときには3次元に拡張され、ときには現実世界に投影され、離れた場所にいる人ともあたかもその場に入り込んだかのような没入体験を共通して楽しむことができる。
カンファレンスでは、今後10年にかけて、メタバースにおける体験がソーシャルなつながりやエンターテイメント、ゲーム、フィットネス、仕事、教育、コマースにおいてどのような影響力を持ち、成長を遂げるか探求が繰り広げられた。また、次世代のクリエイターを育成するための没入型学習に1億5000万米ドルの投資を行う予定も発表された。

メタバースの世界では、友人との何気ない時間、仕事、遊び、学び、買い物、創作活動などを楽しむことができる空間が広がっている。これは、必ずしもオンラインで過ごす時間を増やすためのものではなく、より有意義な時間を生み出すことを重視している。このようなメタバースの構築は、企業が単独で成し遂げられるものではない。そして、この空間を完全な形で実現するには今後少なくとも10年から15年はかかると言われている。

ザッカーバーグ氏は「メタバースはどのように構築されるべきか」という難問についてAR(拡張現実)やVR(仮想現実)の開発者、コンテンツクリエイター、マーケター、各企業とともに十分に検討することが重要だと考えている。

Connectの基調講演全編とメタバースによって開かれる新たな可能性についてはmeta.comから確認できる。