日経クロストレンドが「マーケター・オブ・ザ・イヤー2023【地方編】」を発表! 大賞は岐阜県関市の福田刃物工業
日経BPのマーケティング&イノベーション専門メディア「日経クロストレンド」は、新市場を創造した人や画期的なビジネスモデルを構築した人をたたえる「マーケター・オブ・ザ・イヤー2023【地方編】」を10月10日に発表した。
今回で6回目となる「マーケター・オブ・ザ・イヤー」は、原則として2022年9月から2023年8月までに発売された、商品やサービスで結果を残した人物、あるいはそれ以前の発売でも同期間に目覚ましい成果を上げた人物が対象となる。本年は、初の試みとして、地方の活性化に貢献したマーケターを表彰する「マーケター・オブ・ザ・イヤー2023【地方編】」を新設。消費者への深い理解を第一に、企業の根幹とも言える「志」を持って本質的なマーケティングに取り組んだ企業が選出された。
本年度、大賞に選ばれたのは「福田刃物工業 取締役 技術部長(岐阜県)」。優秀賞には「西染工 商品事業部長(愛媛県)」「杉本商店 代表取締役社長(宮崎県)」がそれぞれ選出された。
詳細は以下の通り。
福田刃物工業 取締役 技術部長(岐阜県)
福田 恵介氏
受賞ポイント
福田氏は、超硬合金を使った包丁「KISEKI:」の開発者。“刃物の町”として知られる岐阜県関市に拠点を置く福田刃物工業の取締役 技術部長を務める。「福田の刃物を多くの人に知ってもらいたい」という思いから、約100年ぶりに消費者向けのプロダクトに挑戦した。同社にマーケターはおらず、エンジニアが試行錯誤しながら一から考え、マーケティング施策を展開。22年11月にクラウドファンディングで完成品を発売すると、その切れ味や耐久性など独自の「便益」に消費者が敏感に反応。追加分を含めた1450本が5日間で完売した。
西染工 商品事業部長(愛媛県)
福岡 友也氏
受賞ポイント
福岡氏は、キャンプ用着火剤「今治のホコリ【着火剤】」の生みの親。今治タオルの工場で発生する綿ぼこりは着火しやすい性質があり、工場の“やっかいもの”と考えられてきた。その性質を逆手に取り、着火剤にアップサイクルして発売すると、月間の売り上げが当初の20倍以上のヒット商品に。タオルの染料を生かしたポップな色合いと、綿100%の廃材というサステナブルな点も人気を集める。持続可能で「継続/再現性」のある取り組みであり、全国の地方企業にヒントをもたらす点が評価された。
杉本商店 代表取締役社長(宮崎県)
杉本 和英氏
受賞ポイント
杉本氏は、2020年8月の発売から2年で50倍の出荷量を記録した、しいたけを粉状にした「九州産本格椎茸粉」を販売。日本のしいたけ需要が伸び悩む中、しいたけが持つうまみやビーガン(完全菜食主義)食として利用できることを訴求し、海外で市場をつくろうと挑戦している。杉本氏が市場創出に取り組むのは、杉本商店がある宮崎県高千穂のしいたけ業を守るため。次世代にまで産業を残したいという「志」で貫かれたマーケティング活動が評価を集めた。
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本年度、大賞に選ばれたのは「福田刃物工業 取締役 技術部長(岐阜県)」。優秀賞には「西染工 商品事業部長(愛媛県)」「杉本商店 代表取締役社長(宮崎県)」がそれぞれ選出された。
詳細は以下の通り。
大賞
「KISEKI:」福田刃物工業 取締役 技術部長(岐阜県)
福田 恵介氏
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福田氏は、超硬合金を使った包丁「KISEKI:」の開発者。“刃物の町”として知られる岐阜県関市に拠点を置く福田刃物工業の取締役 技術部長を務める。「福田の刃物を多くの人に知ってもらいたい」という思いから、約100年ぶりに消費者向けのプロダクトに挑戦した。同社にマーケターはおらず、エンジニアが試行錯誤しながら一から考え、マーケティング施策を展開。22年11月にクラウドファンディングで完成品を発売すると、その切れ味や耐久性など独自の「便益」に消費者が敏感に反応。追加分を含めた1450本が5日間で完売した。
優秀賞
「今治のホコリ【着火剤】」西染工 商品事業部長(愛媛県)
福岡 友也氏
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福岡氏は、キャンプ用着火剤「今治のホコリ【着火剤】」の生みの親。今治タオルの工場で発生する綿ぼこりは着火しやすい性質があり、工場の“やっかいもの”と考えられてきた。その性質を逆手に取り、着火剤にアップサイクルして発売すると、月間の売り上げが当初の20倍以上のヒット商品に。タオルの染料を生かしたポップな色合いと、綿100%の廃材というサステナブルな点も人気を集める。持続可能で「継続/再現性」のある取り組みであり、全国の地方企業にヒントをもたらす点が評価された。
優秀賞
「九州産本格椎茸粉」杉本商店 代表取締役社長(宮崎県)
杉本 和英氏
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(撮影/浦川 祐史)
杉本氏は、2020年8月の発売から2年で50倍の出荷量を記録した、しいたけを粉状にした「九州産本格椎茸粉」を販売。日本のしいたけ需要が伸び悩む中、しいたけが持つうまみやビーガン(完全菜食主義)食として利用できることを訴求し、海外で市場をつくろうと挑戦している。杉本氏が市場創出に取り組むのは、杉本商店がある宮崎県高千穂のしいたけ業を守るため。次世代にまで産業を残したいという「志」で貫かれたマーケティング活動が評価を集めた。