Creative Review Annual Awards発表、2025年グランプリは若者への心停止啓発広告「'Til I Died campaign」やKFCによる「Believe campaign」などが獲得

イギリスのデザイン・広告専門誌『Creative Review』は5月8日、Webサイトにて年間クリエイティブアワード「Creative Review Annual Awards」の2025年の受賞者を発表した。

今年で22年目を迎える「Creative Review Annual Awards」は、Advertising、Craft、Creative Effectiveness、Creative Tech、Design、Entertainment、Experience、Most Creativeのカテゴリーを通じて、商業クリエイティビティと優れたデザインを称える国際的なアワードである。

今回、各カテゴリーからグランプリを受賞した全10作品、また企業に贈られる年間最高賞「Most Creative」の詳細は、以下の通り。なお、クレジットは敬称略。

Grand Prix for Advertising

British Heart Foundation「'Til I Died campaign」
賞：Grand Prix for Advertising, OOH
企画概要：このキャンペーンは、British Heart Foundationのために制作されたもので、若者の間で突然の心停止に対する認知を高めることを目的としている。鮮烈な壁画を通じてメッセージを発信している。

エントリー企業：Saatchi & Saatchi
クリエイティブエージェンシー: Saatchi & Saatchi
チーフクリエイティブオフィサー: Franki Goodwin
アシスタントクリエイティブディレクター: Mia Silverman
シニアクリエイター：Henrik Ridderheim, Pete Ioulianou, Ollie Agius
エグゼクティブデザインディレクター：Nathan Crawford
デザインディレクター：Francisco Fernandes
戦略責任者: Emily Lewis-Keane
プランニングディレクター: Jimmy MacAskill
ビジネスリード: Charlotte Elwig
アカウントディレクター: Zara Hutchins
アカウントマネージャー: Tamara Sirandula
エグゼクティブプロダクションディレクター: Sam Robinson
エージェンシープロデューサー: Joe Revens
OOH制作会社: Grand Visual/Mural Republic

Grand Prix for Craft

KFC「Believe campaign」 賞：Grand Prix for Craft, Direction/Winner in Advertising, Commercials
企画概要：不確実性の時代において、KFCは「チキンの熱狂的なファンたちをカルトの信者のように描く」ユーモア溢れるキャンペーンを展開した。

エントリー企業：Mother/Business Club
クリエイティブエージェンシー：Mother
クライアント：Monica Silic（CMO）、Kate Tipper（マーケティングディレクター）
編集：The Quarry
VFX：Black Kite
音楽：King Lear
音楽監修：Mr Pape
制作会社：Business Club
監督：Vedran Rupic
プロデューサー：Christian Kuosmanen
エグゼクティブプロデューサー：Tom Berendsen
撮影監督：Nico Poulsson
ディレクターリプレゼンタティブ：Noah Matthews

Creative: Bear Meets Eagle On Fire with +61

Telstra「Better on a Better Mobile Network campaign」
賞：Creative: Bear Meets Eagle On Fire with +61
企画概要：Telstraの本キャンペーンは、オーストラリアの広大な国土を舞台に、魅力的なストップモーションキャラクターを用いて、同国のあらゆる地域を祝福するものである。通信ネットワークの優位性を、親しみやすく、地域性を感じさせるビジュアル表現で伝えることにより、Telstraブランドの身近さと信頼性を強調している。

クリエイティブエージェンシー：Bear Meets Eagle On Fire with +61
チーフクリエイティブオフィサー：Micah Walker
クリエイティブディレクター：Cass Jam、Mark Carbone、Ian Williamson
シニアプロデューサー：Emma Wright
ビジネスリード：Hanne Haugen
制作会社：Revolver x Biscuit Filmworks
監督：Jeff Low
マネージングディレクター／共同オーナー：Michael Ritchie
エグゼクティブプロデューサー／パートナー：Pip Smart
プロデューサー：Caroline Kruck、Kwok Yau
アニメーションディレクター：Tobias Fouracre
ポストプロダクション（オーストラリア）：The Editors
ポストプロダクション（イギリス）：Electric Theatre Collective、Shift Post London

Grand Prix in Craft, Cinematography

Reporters Without Borders「The First Speech」 賞：Grand Prix in Craft, Cinematography
企画概要：報道の自由を守る非営利団体「国境なき記者団（RSF）」の設立30周年記念キャンペーンであり、独裁者たちの言葉が時の経過とともにどのように変質していくかに光を当てた作品である。

エントリー企業：Stink Films
制作会社：Stink Films
監督：Giordano Maestrelli
撮影監督：Konrad Bosch
マネージングディレクター：Justin Stiebel
エグゼクティブプロデューサー：Moritz Merkel、Florian Hülbig
プロデューサー：Melody Micmacher
編集：Simon Klinkertz
カラリスト：Joseph Bicknell（Company 3）
音楽・サウンドデザイナー：Satellite Audio
サウンドスタジオ：Studio Funk
コミュニケーション責任者（RSFドイツ）：Sylvie Ahrens-Urbanek
広報担当（RSFドイツ）：Prisca Martaguet
クリエイティブエージェンシー：Innocean
チーフクリエイティブオフィサー：Gabriel Mattar
エグゼクティブクリエイティブディレクター：Ricardo Wolff
アート責任者：Maso Correa Heck
アソシエイトデザインディレクター：Will Cega
アートディレクター：Leon Celay

Grand Prix for Creative Tech

Optic 2000「Challenger tournament」 賞：Grand Prix for Creative Tech, Technical Innovation
企画概要：フランスのスタートアップ「Artha」と提携し、視覚障害者が人気のeスポーツ大会に参加できる新たな機会を創出した。

エントリー企業：AustralieGad
CEO：Gilles Masson
エグゼクティブクリエイティブディレクター：Philippe Boucheron
クリエイティブリード：Victorien Serre
アートディレクター：Thomas Martin Lalande、Martin Lihoreau
コピーライター：Sydney Monzauje
ディレクター：Thierry Taglioni
アカウントディレクター：Margaux Gilles
制作会社：Sovage
映画監督：Lenny Grosman
アソシエイトプロデューサー：Willy Morence
ゼネラルマネージャー（Optic 2000）：Benoît Jaubert
ヘルス＆CSRコミュニケーション責任者（Optic 2000）：Sandrine Ladoux
外部コミュニケーションマネージャー（Optic 2000）：Pierre Vinogradoff
CEO（Artha France）：Rémi du Chalard
eスポーツ選手：Salim Ejnaïni（Samej Consulting）

Grand Prix for Design

RSPCA「Brand Identity」 賞：Grand Prix for Design, Brand Identity – Rebrand
企画概要：JKRが制作したRSPCA（英国最大の動物保護慈善団体）の新しいブランディング。設立200周年に合わせて刷新された。

エントリー企業：JKR
デザインスタジオ：JKR
チーフクリエイティブオフィサー：Tosh Hall
チーフグロースオフィサー：Lee Rolston
マネージングディレクター：Jonny Spindler
エグゼクティブクリエイティブディレクター：Sean Thomas
クリエイティブディレクター：Vicki Brown、Christopher Sharpe
モーションクリエイティブディレクター：Tom Gould
デザインディレクター：Ellen Moriarty
グループビジネスディレクター：Natasha Chopra
グループ戦略ディレクター：Uttara Masting
戦略ディレクター：Russell Thompson
シニアデザイナー：Ross Norton、Fenella Samways-Dalton
デザイナー：Jessica Stoddart
リードコピーライター：Kathryn Hindess
シニアモーションデザイナー：Chris Frost
タイポグラフィデザイン：Studio Drama

Grand Prix for Design

The Wall Street Journal「Missing Articles campaign」
賞：Grand Prix for Design, Print Design
企画概要：記者Evan Gershkovich氏がロシアで不当に拘束されてから1年。ウォール・ストリート・ジャーナルの紙面デザインは「最も雄弁な主張は、時に一言も必要ない」ことを伝えている。

エントリー企業：Mother
制作会社：eg+
Dow Jones CEO：Almar Latour
編集長（The Wall Street Journal）：Emma Tucker
CMO（The Wall Street Journal）：Sherry Weiss

Grand Prix for Design

The New York Times「State of the Times branding」
賞：Grand Prix for Design, In-House Design
企画概要：New York Timesの2024年従業員カンファレンスのブランディング。Daisy Chain Studioとの協業で「ただの社内イベント」から一線を画すデザインを実現。

エントリー企業：The New York Times
デザインスタジオ：The New York Times
文化＆コミュニケーション部門SVP：Cynara Charles-Pierre
クリエイティブディレクター：Jessi Brattengeier
エグゼクティブプロデューサー（文化＆コミュニケーション）：Gwynne Wardrop
フリーランスデザイナー：Vivian Dehning
プロジェクトマネージャー：Chris Zaragoza
マネージングディレクター（コミュニケーションオペレーション）：Rachel Traughber
シニアビデオプロデューサー：Zack Caplan
シニアマネージャー（従業員ストーリーテリング＆コンテンツ戦略）：Demetries Morrow
エグゼクティブディレクター（従業員ストーリーテリング＆コンテンツ戦略）：Judy Wang
コラボスタジオ：Daisy Chain Studio
デザイン＆モーション：Connor Campbell、Ewan Leslie
プロデューサー：Verity Morris

Grand Prix for Entertainment

RM「Lost!」MV 賞：Grand Prix for Entertainment, Music Video
企画概要：Aube Perrie監督による、RMのアルバム『Right Place, Wrong Person』のリードシングル「Lost!」のミュージックビデオ。K-POPスターであるRMが、自らの居場所を見つけようと葛藤する様子を描いた、幻惑的かつ視覚的に斬新な映像作品である。

エントリー企業：Pulse Films
制作会社：Pulse Films
クリエイティブディレクター：San Yawn
脚本・監督：Aube Perrie
プロデューサー／エグゼクティブプロデューサー：Rik Green、Two Happy
クリエイティブチーム：Sehoon Jang、Jnkyrd
ローカル制作会社：Frame 23
エグゼクティブプロデューサー：Erfan Saadati
プロデューサー：Oanaa Maria Ursachi

Grand Prix in Experience

VinziRast「Glowing Wanderers installation」
賞：Grand Prix in Experience, Experiential Design
企画概要：オーストリアの慈善団体VinziRastの設立20周年を記念したキャンペーン。Studio Freudeとの協働により、都市で増加するホームレス問題に光を当てるインスタレーションを開発した。その名の通り「光る放浪者たち」が通りを照らし出し、見過ごされがちな存在を可視化する、詩的かつ力強い都市空間体験となっている。

エントリー企業：Studio Freude
デザインスタジオ：Studio Freude
エグゼクティブクリエイティブディレクター／コンセプト：Simon Pointner
クリエイティブディレクター／コンセプト／テキスト：Felix Hohmann
アートディレクター：Fabian Kohlert
グラフィックデザイナー：Lisa Bouschet
アーティスト：Fanny Allié
アニメーション：Selina De Carlo、Romedius Tuerr
Webコーディング：Mirko Fina
写真家：Yannik Steer
プロジェクトマネージャー：Clemens Nagele
レタッチ：Blaupapier
音響：Soundfeiler
映像制作：erna productions
広報／テキスト／クライアント窓口：Renate Hornstein

Most Creative Advertising Agency

Mother

Most Creative Design Agency

JKR

Most Creative Production Company

Riff Raff Films

Most Creative Brand

Ikea