「第103回 ニューヨークADC賞」の表彰式が5月15日に行われ、受賞者一覧が発表された。

ニューヨークADC賞は、1921年にニューヨークで広告美術団体「Art Directors Club(A.D.C)」によって設立され、今年で103回目を迎える世界で最も古い広告デザインの国際賞である。2017年からは「One Show」を運営する「The One Club」と「Art Directors Club」の合併により設立された「The One Club for Creativity」が主催している。

今年は62カ国、11309作品のエントリーがあり、BEST OF SHOW、BEST OF NON-PROFIT、92のゴールド、130のシルバー、183のブロンズ、363のメリットが選出された。また、各部門のゴールド受賞作品の中から16の部門最高賞として、BEST OF DISCIPLINEが選ばれた。
日本企業が制作に携わった作品のうち、BEST OF DISCIPLINE、ゴールドに選ばれた作品は以下の通り。

「SHELLMET」

賞:
Best of Product Design/Best of Interactive
GOLD of Sustainable/Eco-friendly Fashion
GOLD of Innovation

作品概要:
「【背景】ホタテは日本で最も一般的に食べられる貝類でありながら、同時に最も捨てられる貝類でもある。北海道の猿払村は日本最大のホタテ漁獲地であり、2021年には輸出業者が約4万トンの貝殻を海岸線に廃棄した。専門家は、貝殻の処分場所を確保することの難しさに加えて、貝殻の山が悪臭を放ち、残留する重金属による地下水の汚染が環境保全の問題となると指摘している。私たちは、捨てられた貝殻を新しい資源に変えることで、地域社会を支援することを目指した。

【アイデア】SHELLMET、世界初のホタテの貝殻でつくられたヘルメット。『貝殻は外敵から自らを守ってきたが、今や人命を守る。』

SHELLMETは、捨てられた貝殻を粉砕してつくられた100%リサイクル素材でできており、プラスチックと比べてCO2排出量を最大36%削減する。自然の構造を技術開発に応用することを「バイオミミクリー」と呼ぶ。SHELLMETはこの概念に基づいており、貝殻独特のリブ構造を取り入れている。その結果、通常のヘルメットに比べて133%の強度を実現した。私たちは、SHELLMETをリサイクルし、その使用目的が終わった後に再び新しい素材として再利用することで、持続可能な社会を目指している(アイデアの生成からデザイン、PRに至るまで、クライアントと協力)。

【影響】34カ国で887のメディアに取り上げられ、56億人の目に触れた。地域社会だけでなく、日本全体に浸透した。

発売後2カ月で1397%(3万7000ドル以上)の売上を記録した。初年度には、24トン以上の捨てられた貝殻がリサイクルされる予定である。

その革新性が評価され、2025年の大阪万博の公式ヘルメットとして採用された。この素材はプラスチックの代替として世界的に注目を集めており、24以上のブランドとのコラボレーションが進んでいる。CamperのボタンやANAの機内用品にも使用されている。」

<クレジット>
AGENCY:TBWA HAKUHODO
CLIENT:甲子化学工業/猿払村
PRODUCTION COMPANY:ロボット
ART DIRECTOR:Takeshi Matsuda
CHIEF CREATIVE OFFICER:Takahiro Hosoda
CREATIVE DIRECTOR:Masatoshi Usami
DESIGNER:Hajime Sunada:Hisahiro Tomonaga
DIRECTOR:Kohei Inoue
EDITOR:Nobuo Mita
MOTION DESIGNER:Kiyotaka Sumiyoshi
PHOTOGRAPHER:Junya Taguchi
PRODUCER:Yuki Sakamoto
PRODUCT DESIGNER:Shintaro Monden
SENIOR ART DIRECTOR:Yuhei Ito
3D ENGINEER:Minatsu Takekoshi
BUSINESS PRODUCER:Takayuki Kashiwazaki
HEAD OF DIGITAL:Yoshiki Okayasu
PR PLANNER:Kyosuke Hashimoto/Suguru Kato
PROMOTER:Eri Sato/Takashi Hamada
RETOUCHER:Takumu Koshiba
SENIOR BUSINESS DIRECTOR:Hiroaki Wada
STARTUP STUDIO:quantum
TRANSCREATOR:Eric Ellefsen/Jonathan Genki Fujimura/Joel Challender

「AIZOME ULTRA™ – AN INNOVATIVE METHOD TO CREATE TEXTILES WITH LASTING HEALTH BENEFITS.」

賞:
Best of Apparel/Accessory/Footwear Design
GOLD of Design for Good/Brand/Communication Design - Single
GOLD of Craft/Use of Technology
GOLD of Design for Good/Product Design
GOLD of Innovation

作品概要:
「テキスタイル染色には現在も使用されている合成化学物質が1500以上あり、これらは労働者、着用者、環境に害を及ぼしている。産業は変革にゆっくりと取り組んでいるが、持続可能性の主張やグリーンウォッシュが広がっている。

植物は染色に長く使われてきたが、結合する化学物質がないと色や健康効果がすぐに薄れてしまう。これは大量生産には適していない。

AIZOME ULTRA™は、特許を取得した超音波染色法であり、水、薬用植物、綿のみから始まる。合成化学物質の代わりに、物理的なトリックを使用していて、52.5kHzのカスタム周波数で超音波を水中で発生させ、植物粒子を繊維に永久的に結合させる。そして、それらと一緒に、その色と健康効果も結合する。排水にもこれらの利点が残る。

AIZOMEは、日独のスタートアップであり、「藍染」という日本の植物性染色法にちなんで名付けられた。これは水と天然藍染料を使用したもので、かつては武士の鎧の傷の治癒特性として尊ばれていた。しかし、合成染料の発明により、藍染の衰退が始まった。AIZOME ULTRA™は、この伝統的な方法を現代化している。

実際の染色プロセスは、60~90分かかり、繰り返し超音波処理を行う。農場から仕上げまで100%有機の品質を監視し、製造には約1年かかる。

AIZOME ULTRA™は、治癒特性を持つウェアラブル製品を提供している。例えば、傷の治癒を助けるベッドシーツ、ストレスを軽減するTシャツ、生理痛を和らげる下着などがある。

また、AIZOME ULTRA™は、ケンブリッジ大学によって検証され、またナショナルエクゼマ協会からも、敏感肌の人々の生活の質を向上させる革新として認識されている。

3000トン以上の生地が生産され、240万人以上が恩恵を受けている。AIZOMEは世界中で多額の投資とメディアの注目を集めており、2023年にはAIZOMEの医療上の利点が米国食品医薬品局に承認された。医療機関、ファッションブランド、そして化粧品メーカーとのパートナーシップが進行中である。」

<クレジット>
AGENCY:SERVICEPLAN GERMANY(Munich)
CLIENT:AIZOME
ART DIRECTOR:Camille Nizet/Kai West Schlosser/Rohil Borole/Tanvi Phalak
COMPOSER:Benjamin Gebert
COPYWRITER:Sandra Valencia/Taro Taniwaki/Shruthi Subramanian
CREATIVE DIRECTOR:Naho Kosukegawa
EXECUTIVE CREATIVE DIRECTOR:Franz Röppischer/Lorenz Langgartner
GLOBAL CHIEF CREATIVE OFFICER:Alex Schill
MOTION DESIGNER:Nicolai Kovacs
PRODUCER:Simon Mairhofer
CREATIVE DIRECTOR VIDEO:Dennis Fritz
DOP:Lucas Bergmüller/Tom Kubik
EXECUTIVE CREATIVE DIRECTOR DIGITAL:Hagen Fiedler
JUNIOR ART DIRECTOR:Michał Kuśmierz
JUNIOR MOTION DESIGNER:Margarita Nikolajeva
SENIOR MOTION DESIGNER:Gergely Kozma
AUDIO:Benedikt Dorn
CEO:Johannes Auffermann
COLORIST:Mike Friedelande
CREATIVE INTERN:Ana Madalena Marques/Nareg Boyadjian/Ani Barbakadze/Flavia Conti/Rafter Manguiat/Thomas Disanzo/Katie Eugster
CREATIVE PRODUCER:Kevin Riedl
DESIGN:Andrea Da Silva/Arlinda Shabani
DESIGN & DEVELOPMENT:Oliver Thellmann
DIRECTOR FUNDINGS & PARTNERSHIPS:Ivana Radovanovic
FILM PRODUCTION:off studios(Munich)
FOUNDER & CEO:Michel May
FOUNDER & COO:Misa May
OUTREACH & PARTNERSHIP MANAGEMENT:Megan Powers
POST PRODUCER:Felicitas Stahnke
POST PRODUCTION/GRADING:nhb NEXT(Hamburg)
SENIOR DEVELOPER:Stefan Schröder/Timm Reiter
TECH LEAD DIGITAL:Malte Bender
WEB DEVELOPMENT:ASTRAL Kreativ(Munich)

「MY JAPAN RAILWAY」

賞:
Best of Illustration
GOLD of Digital Craft/Art Direction
GOLD of Branding/Branding Systems/Identities - Integrated
GOLD of Promotional/Wildcard
GOLD of Branded Identity/Series
GOLD of Book/Single
GOLD of Digital Craft/Art Direction

作品概要:
「日本では鉄道が生活に欠かせない存在であり、しばしば当たり前のように扱われている。私たちのキャンペーンは、その問題に対処するために、鉄道とそのインフラを個人レベルで人々につなげることを目指して設計された。

私たちは、日本全国の各駅に関するストーリーを歴史的な資料やソーシャルメディアで検索し、木版画のようなスタンプを作成した。さらに、スマートフォンでスタンプを収集するためのインタラクティブなWebアプリを提供し、特別なブック、ポスター、看板、プロモーションアイテムなども用意した。私たちのデザインは、日本鉄道のシグネチャーカラーを使用して、暖かみのある手作りの伝統的な日本の木版画のような外観を持っている。

これにより、人々はより多くの駅を訪れて新しい景色を発見し、日常の通勤を冒険に変え、スタンプコレクターに共有の経験を提供した。さらに重要なことに、人々に新しい視点で列車を考えさせ、明日の鉄道を形づくるのに役立つブランドとの対話を開始した。」

<クレジット>
AGENCY:電通
CLIENT:JRグループ/鉄道開業150年キャンペーン
PR/MARKETING AGENCY:電通PRコンサルティング
AGENCY IN-HOUSE PRODUCTION COMPANY:Creative Power Unit/電通クリエーティブキューブ/電通ライブ
PRODUCTION COMPANY:ワントゥーテン/アドブレーン/lull
ART DIRECTOR:Asuka Yamamoto/Daisuke Hatakeyama/Hiroyuki Kato/Nanae Ishikawa
COPYWRITER:Mariko Fukuoka/Mina Sugioka
CREATIVE DIRECTOR:Yoshihiro Yagi
DESIGNER:Daisuke Katayama/Haruko Nakatani/Hiroyuki Tsuji/Hisato Takagi/Masaki Idera/Masashi Fujita/Masashi Mishima/Ryohei Wada/Ryoma Inoue/Ryosuke Murai/Shuka Miyata/Takamasa Miyagawa/Tatsushi Nagae/Tomoaki Terai
DIRECTOR:Takuya Demura
EXECUTIVE CREATIVE DIRECTOR:Takuma Takasaki
PRODUCER:Hirotaka Ito/Masahiro Oyamada/Nanami Izuka/Shohei Nakajima/Tomoki Mizutani/Tomoko Yokota/Yumi Kofune/Yuu Nishimuta
ACCOUNT EXECUTIVE:Jun Maeda/Mami Umezawa/Naoto Ikegami
BACKEND ENGINEER:Shunsuke Kotani
CREATIVE PRODUCER:Akiko Seino
FRONT ENGINEER:Nana Nakamura
MUSIC:Toru Sasaki
PR DIRECTOR:Yohei Nemoto
PR PLANNER:Nako Morimitsu/Yamato Tsuruoka
PR PRODUCER:Sachiko Omori
PRODUCTION MANAGER:Miyu Yagi
PROJECT MANAGER:Joji Gamo
TECHNICAL DIRECTOR:Yoshihito Fujiwara

「TOJIRO KNIFE GALLERY TOKYO」

賞:GOLD of Interior Design/Retail/Restaurant Interiors

作品概要:
「この店舗は東京の浅草に位置している。TOJIRO独自の世界観を世界中のお客様に直接体験していただくことを目的として設計された。メンテナンスルームは、職人精神を強調するだけでなく、製品を長期間にわたって使用することを奨励するためのコミュニケーションの場としても機能している。また、店舗は、格子模様や工場の素材などの日本の文化的要素と職人技の触感を組み合わせ、独自で特徴的な環境を創造している。

日本の暑く湿気の多い気候に適応するために、窓のない鉄筋コンクリート構造全体に断熱、湿度調節、防音機能を備えたウッドウールボードを使用した。鉄格子とウッドウールボードはTOJIROの工場で使用される材料であり、異なる用途の2つの空間を同じ色調で仕上げることで、現代的な要素を融合させ、調和のとれた環境をつくり出した。鉄格子の使用により、壁を構築することなく強度を確保し、壁面の利用を最大限にした。中央エリアでは、天井も鉄格子のみで構築されており、これらの要素は実際の空間により広々とした感覚を生み出し、ユーザーフレンドリーさを高めるために設計された。考え抜かれたスペースと直感的なディスプレイにより、TOJIROのブランド特性と多様な製品ラインナップを正確に顧客に伝えることができる。」

<クレジット>
AGENCY:YOSHIHITO KATATA 
CLIENT:TOJIRO
FREELANCER:Yoshihito Katata
PHOTOGRAPHER:Masaaki Inoue

「REACH FOR THE SUMMIT」

賞:GOLD of Posters/Traditional - Series

作品概要:
「金沢高校相撲大会は年に一度開催される全国4大相撲大会のひとつである。開催都市である金沢は、強豪校が揃った相撲の地域として知られており、全国大会のハイライトとなっている。そのため、日本全国から集まる高校相撲選手たちにとっては、最高の舞台となっている。

今年は4年ぶりの対面イベントとなり、COVID-19パンデミックの課題に対処しながら行われた。オンライン配信があらゆる観戦形式や演劇イベントの標準となった時代において、パンデミックの影響で距離を置いてきた地元住民に、選手たちが現地で繰り広げる壮大な戦いの独特の興奮を再確認することが重要であった。

相撲は、試合がわずか数秒で決まるスポーツである。しかし、そのわずかな時間の中に、選手たちの1年間の努力が凝縮されている。彼らの巨大な体は、日々の過酷なトレーニングセッションによって形成され、彼らを毎日血を吐かせるものである。

われわれはわざとダイナミックさを排除し、瞬間の戦いの静寂を捉えることを選んだ。この静寂は、圧倒的な力と存在感、そして時間の重さを想起させる。そして、この大会は日本一を決定する究極の対決でもあるため、競う2人の力士を『壮大な山々』と喩えた。

墨絵の風景画や霧に覆われた高山の写真にインスパイアされた渦巻くモノクロの写真は、頂上対決の緊張感を捉えている。

墨絵風景画の遠近法とは対照的に、力士を仰ぎ見るクローズアップショットは、独特の存在感と山々の壮大さを正確に再現し、オンライン放送では伝えきれない感覚を提供する。」

<クレジット>
AGENCY:電通
CLIENT/BRAND:北國新聞
PRODUCTION COMPANY:ショウエイ/WOIL
ART DIRECTOR:Satoshi Kohno
COPYWRITER:Iori Anegawa/Kazuki Sato
CREATIVE DIRECTOR:Iori Anegawa
PHOTOGRAPHER:Ryohei Takanashi
BUSINESS PRODUCER:Yugo Kizukuri
CREATIVE PRODUCER:Koji Abe
MEDIA PRODUCER:Koji Yamamoto
PHOTO PRODUCER:Daichi Hamaguchi/Hayato Satomi
PRINTING DIRECTOR:Shunichi Yamashita
RETOUCHER:Ren Arai

「THE SACRED DIRT」

賞:GOLD of Posters/Traditional - Series

作品概要:
「日本では、プロ野球よりもさらに興奮するとされる高校野球選手権大会がある。これは全国3486チームの間で行われた競技の結果、49地区の優勝チームが集まるものである。彼らは地元を代表して戦い、毎年興奮と感情が高まる。クラスメートだけでなく、全国のファンからのプレッシャーも非常に強い。しかし、これらの選手はただの高校生であり、多くの人がチームが負けた場合には野球から引退することになるだろう。この大会中にスタジアムで不必要なプレッシャーではなく、友好的なサポートの雰囲気をつくり出すことが課題であった。これにより、選手たちは非常に緊張感の高い状況の中で最善を尽くすことができる。

私たちは、選手や観客が試合に向かう際に利用する最寄りの駅に『聖なる土壌』からつくられたポスターを設置した。選手が自分の努力の証として涙と汗で濡れた土を持ち帰るのは習慣であり、その土からつくられたポスターが選手やファンの心を打つ理由である。土を含んだポスターは105年の歴史を体現しており、敗北の涙と努力の汗を象徴している。これらは選手を応援し、60万人以上の観客に彼らのサポート役を思い出させる。」

<クレジット>
AGENCY:電通
CLIENT:朝日放送テレビ
PRODUCTION COMPANY:WOIL
ART DIRECTOR:Kazunori Kawagoshi
COPYWRITER:Shimpei Mizumoto
CREATIVE DIRECTOR:Sayaka Arimoto
DESIGNER:Wataru Morishita/Itta Kojima/Jun Tsuchiya/Shunsuke Koyama
ILLUSTRATOR:Natsumi Urano
PHOTOGRAPHER:Makoto HORIUCHI
PRODUCER:Hayato Satomi/Daichi Hamaguchi
ART DESIGNER:Shu Nakama
CREATIVE PRODUCER:Hinako Kayama

「A TRAIN OF MEMORIES」

賞:GOLD of Craft in Motion/Film/Visual Effects

作品概要:
「相模鉄道は、東京に隣接する神奈川県内で完全に運行されている日本の鉄道会社である。2023年3月、相模鉄道は東急線との直通サービスを開始し、神奈川の郊外から東京の中心部への乗り換えなしのアクセスを提供し、家族が定住する場所として紹介することを目指した。

私たちの使命は、新しく開通したリンクを家族や将来の家族に紹介し、神奈川の郊外から東京のダウンタウンへの乗り換えなしのアクセスを提供し、家族が定住する場所として紹介することであった。

私たちは、多くの家族にとって生活の中で普遍的な経験である子供の成長と巣立ちの物語を祝うことに決めた。私たちのアイデアは、地域のライフスタイルを支援するブランドの目的に関連する2つの視点から生まれた。第一は、日常生活の美しさを祝うことであり、相鉄線は一時的な出来事ではなく、乗客の365日の重要なインフラであることを示す。第二は、新しく拡張された可能性を祝うことであり、直通接続は、彼らの活動範囲を拡大し、新しい可能性を開くものである。

私たちの映像制作の課題は、1枚のショットで父と娘の12年間の思い出を捉えることであった。人間の感覚で変化する関係を描写するために、人間が操作する撮影に焦点を当て、2つの課題に取り組んだ。第一は、50人の俳優のタイムラプスシーケンスを1つのショットで撮影することであり、主役の俳優の24人のそっくりさんを1000以上の俳優事務所から探すのに苦労した。25組のペアは、コレオグラフされたシーケンスを演じるために広範囲な練習を行った。第二の課題は、手動で運転する電車を使用することであり、25両の列車車両のプロップを手動で移動させ、列車の曲がりくねった動きを再現し、父と娘が経験する揺れる感情を表現した。自作の列車の外では、照明クルーが列車内での光の演出を模倣し、時間の経過を感情的に表現した。」

<クレジット>
AGENCY:Six/good design company
CLIENT:相鉄ホールディングス
ART DIRECTOR:Kei Kawabe
CREATIVE DIRECTOR:Yuta Okuyama
DIRECTOR:Show Yanagisawa
DIRECTOR OF PHOTOGRAPHY:Ryoken Okamura
EXECUTIVE CREATIVE DIRECTOR:Manabu Mizuno
PRODUCER:Dai Sano/Hiromi Sato
AGENCY BUSINESS PRODUCER:Saya Yamada/Tomohiro Nagashima/Yuko Tanaka
ASSISTANT DIRECTOR:Hidenori Tsumoto/Masahide Kimura
CASTING:Hiroto Horinaga/Junko Suzuki/Kanon Katsura/Keita Takasawa/Keita Nagahara/Reika Ueda
CG DIRECTOR:Futoshi Yamauchi
CG PRODUCER:Shinji Santoh
CHOREOGRAPHER:Chiharu Shimura
COLORIST:Toshiki Kamei
CREATIVE PLANNER:Yuki Yokoi/Yusuke Amagai
CREATIVE PRODUCER:Kimiko Inoue/Yukiko Mizuno
DIT:Kei Kimura
GAFFER:Shin Takakura
HAIR & MAKEUP:Eito Furukubo
HAIR ARTIST (BEARD):Takaharu Arai
LEAD ACTOR:Joe Odagiri/Ten Yamasaki
LEAD CG ARTIST:Kazuki Otsuka
MIXER:Masayuki Sato
MUSIC ARTIST:Punpee
MUSIC PRODUCER:Keisuke Tominaga
OFFLINE EDITOR:Takashi Tanaka
ONLINE EDITOR:Kenichi Sasaki
PR PLANNER:Sakura Okamoto
PRODUCTION DESIGNER:Yukiko Kuribayashi
PRODUCTION MANAGER:Koichi Hirao/Ryo Kamiya/Shintaro Yamashita
RECORDING MIX ENGINEER:Shojiro Watanabe
SOUND EFFECTS:Yoshio Nakamura
STEADICAM OPERATOR:Takuma Iwata
STYLIST:Takeru Sakai

「PROJECT HUMANITY」

賞:GOLD of Innovation

作品概要:
「ALSは、体を動かす運動ニューロンが老化し、全身が徐々に不動になる難病である。現在までに有効な治療法は確立されておらず、病気の発症後の平均寿命は3~5年とされている。ただし、意識、五感、知性は健康なままである。

この病気は、1869年にフランスの神経学者ジャン=マルタン・シャルコによって初めて記述された。シャルコは、運動が困難で筋肉量が減少した患者に、運動に関連する脊髄領域だけで病理学的変化が見られる疾患にALSという名前を付けた。現在、世界中で約35万人がこの病気と闘っている。

ALSを患う人々の最大の願いのひとつは、ALS発症前の身体機能を取り戻すことである。

このプロジェクトは、彼らの願いを叶えるために技術を活用し、身体的な表現を通じて他者とコミュニケーションを取り、将来的には身体機能を犠牲にすることなく健康を増進する未来を実現することを目指している。

人体は、筋肉が動くときに微小な電流を生成するという電気筋図(EMG)信号を生成する。ALSを患っているMASAというEYE VDJは、ALSのために腕を上げることができないが、私たちは彼の体内でもこのEMG信号が発生することを見出した。その後、首、腕、足のEMG信号をデジタルアバターに接続するUIとシステムを開発した。これにより、MASAはデジタル世界で身体機能を取り戻すことができた。

MASAは、自身の全身を使用して没入型のDJパフォーマンスを行い、以前と同じく観客を魅了し、現実と仮想の境界を曖昧にした。このパフォーマンスは、ALSでも身体的表現を諦める必要がない未来を示している。」

<クレジット>
AGENCY:電通/dentsu Austria GmbH(Vienna)/Dentsu Creative(London)
PR/MARKETING AGENCY:プラチナム/Putz & Stingl Event, Public Relations & Werbung GmbH(Mödling)
CLIENT/BRAND:WITH ALS/NTT
AGENCY IN-HOUSE PRODUCTION COMPANY:電通クリエーティブキューブ
PRODUCTION COMPANY:ベースドラム/momonga(Berlin)/WOO/WOW
MUSIC/SOUND PRODUCTION COMPANY:インビジ/ワイズコネクション
ART DIRECTOR:Yusuke Koyanagi
COPYWRITER:Tina Toda
CREATIVE DIRECTOR:Naoki Tanaka
CREATIVE TECHNOLOGIST:Atsushi Fukuda/Hironobu Sato/Kai Yokoyama/Kazuya Kishimoto/Keita Kuki/Ken Haga/
Kou Mikuni/Shintaro Murakami/Yuma Shingai/Yusaku Wakazono
DESIGNER:Jiro Watanabe
DIRECTOR:Hiroshi Takagishi/Ryo Koshimizu
PRODUCER:Hironobu Sato/Humihito Anzai/Kenjiro Matsuo/Kiyoshi Runze/Kohei Ai/Masahito Kodama/Miyuki Fujishima/Nozomi Koseki/Shinya Inagawa/Wakayu Sato/Yasuaki Matsui/Yuri Takahashi
SOUND DESIGNER:Nozom Yoneda
TECHNICAL SOUND DESIGNER:Taito Otani
BUSINESS PRODUCER:Joi Keishu/Naoki Tanaka
CG DESIGNER:Takafumi Matsunaga/Takuma Sasaki
COMMUNICATIONS CREATOR:Masatane Muto
DP:Ferdinand Koestler
GLOBAL COMMUNICATIONS DIRECTOR:Antonia Collins
HEAD OF MARCOM:Petra Hofstätter
MARKETING EXECUTIVE:Katie McNaughton
MUSIC PRODUCER:Hiroyuki Nasu
PR DIRECTOR:Hana Moriwaki
PR PLANNER:Shiori Kakumoto/Shogo Inamoto
PROJECT MANAGER/MUSIC DIRECTOR:Yoichiro Hatakeyama
PUBLIC RELATIONS:Nina Greimel
RESEARCHER:Masato Shindo
SENIOR MANAGER MARCOM:Yvonne Zvara
SENIOR RESEARCH ENGINEER:Ryosuke Aoki
SENIOR RESEARCH ENGINEER, SUPERVISOR:Mariko Nakamura
TECHNICAL DIRECTOR:Kazunari Takashima/Ken Murayama/Mao Komatsu/Shunki Hasegawa/Yota Odaka/Yuto Kumon
TECHNICAL DIRECTOR/DESIGN ENGINEER:Tsuyoshi Otabe