地域プロモーション事業の推進を行う地域活性化センターが、1月20日、優れたパンフレットや動画を表彰する「地域プロモーションアワード2024」の表彰式を開催した。2つの部門に分かれており、「ふるさとパンフレット大賞」では74点の応募のなかから大賞を含む7点が、「ふるさと動画大賞」では104点の応募のなかから大賞を含む8点が決定した。

ふるさとパンフレット大賞に選ばれたのは、 鹿児島県南大隅町の「まんなかと、すみっこと。」。この作品は、日本の真ん中である東京と、「すみっこ」に位置し、人口6000人程度の小さな田舎町である南大隅町の当たり前を比較しながら、街の魅力を知ってもらうために制作された。「まちの姿」「風景」「暮らし」「ひと」のテーマで、見開きの左ページに東京、右ページに南大隅町のシーンが展開し、両者を見比べることができる。自分たちにとっては当たり前のことが、外から見ると当たり前ではなく、そこにこそ町の魅力が詰まっているという思いを表現している。

審査委員からは、都会とのコントラストを端的に写真2枚ずつで示しながら南大隅町の魅力を伝えている点や、東京との比較により南大隅町のほっこりとした居心地の良さをアピールした点が評価された。

「ふるさと動画大賞」にも同じく鹿児島県から、喜界町の「優しさも、おすそ分け」が選出。この作品は、喜界島に移住して3年目の主人公が「おすそ分け」のお礼を言うために、島を自転車で駆け回り物語が広がる。「おすそ分け」という現代の都市部ではなくなってしまった文化、喜界島では当たり前のように行われている習慣を物語の根幹に置き、人の優しさや自然の美しさを表現している。

審査委員からは、「素晴らしい大自然をこれでもかというほどに次々と繋ぎながら、そこに息付く人と人との営みを、独特の空気感でコミカルに描いた大作。景色だけの動画も人をメインにした動画も数多存在するけれど、その両方を見事に融合した企画と構成、そしてそれを着地させた映像技術には特筆すべきものがある」と高い評価を得た。

そのほかの受賞作品は以下の通り。

ふるさとパンフレット大賞

■大賞
鹿児島県南大隅町「まんなかと、すみっこと。」

■優秀賞
長崎県小値賀町「小値賀だから、できること」

■南伸坊賞
長崎県松浦市「meets!まつら(vol .19)」

■楓千里賞
新潟県「NIIGATA Culture Tourism ニイガタ カルチャー ツーリズム -上越エリア-」

■パックン賞
山形県鶴岡市「つるおか 食の原風景」

■マックン賞
長野県飯田市「飯田焼肉の取説」

■地域活性化センター賞
茨城県行方市「SHIRAUO BOOK」

ふるさと動画大賞

■大賞
鹿児島県喜界町「優しさも、おすそ分け」

■優秀賞
埼玉県熊谷市「埼玉県熊谷市グルメCMシリーズ」

■箭内道彦賞
埼玉県越生町「越生七福神めぐり~小さな町のクセすご神セブン~」

■秋吉久美子賞
滋賀県東近江市「源ROOTS OF JAPAN永源寺エリア 日本の原風景を訪ねて」

■木川剛志賞
栃木県茂木町「いつかの日常が蘇る場所 茂木町」

■戸髙良彦賞
神奈川県厚木市「おいしいね厚木の給食」

■谷中修吾賞
新潟県「NIIGATA Culture Tourism ニイガタ カルチャー ツーリズム Episode2 -魚沼エリア-」

■地域活性化センター賞
福井県「青々吉日プロモーション動画」