2019年に開催された年鑑『Graphic Design in Japan 2020』掲載作品選考会を経て、第22回亀倉雄策賞、JAGDA賞2020、JAGDA新人賞2020が決定した。

本年度全国の会員から出品されたのは、1915作品。厳正な選考の結果、560作品が入選(入選率29.2%)となり、その中から第22回亀倉雄策賞が1作品、JAGDA賞2020が10作品、JAGDA新人賞2020 3名が選出された。

第22回亀倉雄策賞に選ばれたのは菊地敦己氏で、受賞作は陶芸家の展覧会図録「野蛮と洗練 加守田章二の陶芸」(菊池寛実記念 智美術館)のブックデザイン。
菊地敦己氏
菊地敦己氏
受賞となった『野蛮と洗練 加守田章二の陶芸』は20世紀後半に活躍し、50歳を目前に夭折した陶芸家の作品展の図録。「編集、撮影、印刷、造本のすべてにデザイナーの力が発揮された、一分の隙もない仕上がり。作品から読み取ったものを、本としてどう存在させるかが考えられている」「作品集というものは大仰になりがちだが、加守田章二という人物がそのまま伝わってくる」と評された。

4月8日~5月20日に、東京・クリエイションギャラリーG8にて受賞作品を展示する、第22回亀倉雄策賞受賞記念展「菊地敦己 2020」が開催される。

また、入選作品を収録した年鑑は、編集長・柿木原政広氏、ブックデザイン・川上恵莉子氏により、2020年6月発行の予定。発刊に合わせ、6月19日~8月6日に東京ミッドタウン・デザインハブにて、年鑑作品展「日本のグラフィックデザイン2020」も開催する。

授賞式は、6月27日に熊本での2020年度JAGDA通常総会会場にて実施予定。

第22回亀倉雄策賞

受賞者:菊地敦己
受賞作:陶芸家の展覧会図録のブックデザイン「野蛮と洗練 加守田章二の陶芸」
(cl: 菊池寛実記念 智美術館)

JAGDA賞2020

■ポスター
HIROSHIMA APPEALS 2019/澁谷克彦
HIROSHIMA APPEALS 2019/平和希求キャンペーンポスター(org:ヒロシマ平和創造基金/広島国際文化財団/日本グラフィックデザイナー協会広島地区)
HIROSHIMA APPEALS 2019/平和希求キャンペーンポスター(org:ヒロシマ平和創造基金/広島国際文化財団/日本グラフィックデザイナー協会広島地区)
■ジェネラルグラフィック
現在地:未来の地図を描くために/菊地敦己
現在地:未来の地図を描くために菊地敦己/美術館の企画展ツール(cl:金沢21世紀美術館)
現在地:未来の地図を描くために菊地敦己/美術館の企画展ツール(cl:金沢21世紀美術館)
■CV・VI・シンボル・ロゴ・タイプフェイス
西川/永井一史
 
西川/寝具メーカーのロゴ(cl:西川)
西川/寝具メーカーのロゴ(cl:西川)
■ブック・エディトリアル
野蛮と洗練 加守田章二の陶芸/菊地敦己
「野蛮と洗練 加守田章二の陶芸」/陶芸家の展覧会図録のブックデザイン<br />
(cl:菊池寛実記念 智美術館)
「野蛮と洗練 加守田章二の陶芸」/陶芸家の展覧会図録のブックデザイン
(cl:菊池寛実記念 智美術館)
■パッケージ
資生堂パーラー銀座本店限定商品 2019/仲條正義
資生堂パーラー銀座本店限定商品/洋菓子店のパッケージ(cl:資生堂パーラー)
資生堂パーラー銀座本店限定商品/洋菓子店のパッケージ(cl:資生堂パーラー)
■新聞広告・雑誌広告
無印良品キャンプ場 2019/新村則人・庭野広祐
無印良品キャンプ場 2019/キャンプ場の雑誌広告(cl:良品計画)
無印良品キャンプ場 2019/キャンプ場の雑誌広告(cl:良品計画)
■環境・空間
興福寺中金堂落慶法要散華 まわり花/三澤遥


■インタラクティブデザイン
三井本館 1929-2019 Mitsui Main Building 写真・ホンマタカシ/田中良治
三井本館 1929-2019 Mitsui Main Building 写真・ホンマタカシ/重要文化財の周年記念サイト(cl:三井不動産)
三井本館 1929-2019 Mitsui Main Building 写真・ホンマタカシ/重要文化財の周年記念サイト(cl:三井不動産)
■映像
SCHOOLYARD/吉野耕平
SCHOOLYARD/放送局のイメージ映像(cl:スペースシャワーTV)
SCHOOLYARD/放送局のイメージ映像(cl:スペースシャワーTV)
■複合
ISSEY MIYAKE SEMBA/野間真吾
ISSEY MIYAKE SEMBA/デザイナーブランドのツール・什器・ショップデザイン(cl:イッセイ ミヤケ 撮影:吉村昌也)
ISSEY MIYAKE SEMBA/デザイナーブランドのツール・什器・ショップデザイン(cl:イッセイ ミヤケ 撮影:吉村昌也)