優れたダイレクトメール(DM)施策を表彰する第36回全日本DM大賞(日本郵便主催)の各賞が3月18日に発表され、グランプリにはイムラ封筒の「認知拡大&新規獲得!to B向けカフェ風DM」が選ばれた。
イムラ封筒は2021年、新たな事業として顧客のダイレクトマーケティングを総合的に支援するサービス「イムらと」を立ち上げた。しかし、顧客における同社のイメージは封筒製造業者やメーリング事業会社という捉え方が根強く、また営業メンバーにおいても、これまで封筒などの有形商材を主に扱ってきたため、顧客の課題を解決する無形商材をどう営業したらいいかわからないという課題があった。 そこで、「イムらと」のサービス内容とブランドの認知拡大を行い、 顧客獲得を目指すDMを実施した。

送付相手は、通販を主な事業とする未取引企業や既存顧客のマーケティング担当者で、DMのコンセプトは、売り込まない無料相談所「イムカフェ」。顧客が抱えるダイレクトマーケティングの課題や悩みを、気軽に無料で相談できるカフェがオープンしたという設定でDM全体を設計した。

封筒はカフェ外観をモチーフにデザイン。表面の窓の部分は中がすりガラス風に透けて見えるプラ窓とし、窓部分の封筒内側にポケットを付け、ここに特製のドリップコーヒーとコースターを入れた。ドリップコーヒーの袋に印刷された、コーヒーを飲みながら談笑している人の姿が、プラ窓のすりガラスから見える仕掛けだ。

送付後は多数の問い合わせがあり、最終目標の新規顧客は4件獲得。同社顧客はLTVが高いため、今回の顧客開拓は営業活動に大きな道筋を開いたという。

そのほか、金賞にはDINOS CORPORATIONと一澤信三郎帆布、ネクスウェイ(システム開発)/エッグ(販売元)が受賞した。