東京広告協会の第42回「東京広告協会 白川忍賞」選考委員会が、昨年12月6日に開かれ、葛西薫氏(アートディレクター、サン・アド顧問)に同賞が贈呈されることが決まった。

アートディレクター/サン・アド顧問 葛西薫氏
アートディレクター/サン・アド顧問 葛西薫氏
同賞は昭和22年に設立された日本広告会(現東京広告協会)の初代理事長・故白川忍氏(資生堂宣伝普及部長、同常務取締役など歴任)より贈与された寄付金をもとに、昭和57年に制定されたもので、同氏の広告界における卓越した業績を讃えて、毎年広告の発展向上に貢献した業績や活動に対して贈られる。

葛西氏は、文華印刷、大谷デザイン研究所を経て1973年サン・アド入社後、長年にわたり、アートディレクターとして第一線で活躍してきた。サントリーウーロン茶、ユナイテッドアローズ、虎屋をはじめとする数々の広告制作、アートディレクションのほか、CI・サイン計画、映画・演劇のグラフィック、タイトルワーク、エディトリアルデザインなど活動は多岐にわたり、東京ADCグランプリ、毎日デザイン賞等、多数の受賞歴を持つ。

また、桑澤デザイン研究所、東京造形大学、多摩美術大学の客員教授をつとめ、後進の育成にも尽力。さまざまな広告賞の審査に関わるなど広告の発展に寄与し、長らく業界全体を支えてきた功績が評価された。贈賞は、2月22日、東京會舘で開かれる東京広告協会第95回定時総会の席上で行われる。