日本アドバタイザーズ協会(JAA)は、「第60回JAA広告賞 消費者が選んだ広告コンクール」の入賞作品を発表した。

この賞は、審査員に広告の関係者を含まず、広告の受け手である消費者が生活者の視点から審査を行う総合広告賞。今回は、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、デジタル、屋外・交通の6部門合わせて1164点の応募があり、「好感、共感、親近感がもてる広告であるか(感性)」「わかりやすく、納得できる広告であるか(理性)」「オリジナリティが感じられる広告であるか(創造性)」の審査基準のもと、120名の消費者審査員が約1カ月にわたり選考を行った。

最高賞であるJAA賞グランプリは全6部門から山陰中央新報社、味の素、ACジャパン、森ビル、佐賀県、静岡市が選出。また、経済産業大臣賞はACジャパンが受賞したほか、全64作品の入賞が決定した。

JAA賞グランプリ受賞作品

■新聞広告部門
山陰中央新報社「新聞を配ることは、気を配ること。」 山陰中央新報140th
<審査員コメント>
・新聞に携わる人の気持ちや息遣いが伝わる。
・新聞はそのコンテンツとしての効果もそうだが、届けることにも大きな意義があるのだと知った。
・今のデジタル社会の中で紙の新聞の良さが伝わる。

■雑誌広告部門
味の素「野菜の花言葉」
<審査員コメント>
・野菜を花に見立て、花ことばがあるのは気付き。
・見てもおもしろく、読んでもおもしろい。
・野菜の花束が斬新でとてもキレイ。

■テレビ広告部門 ※経済産業大臣賞も同時受賞
ACジャパン「寛容ラップ」
<審査員コメント>
・見た目の対比をうまく織り込み、印象に残るメッセージである。
・テンポの良い音楽で、人を思いやる気持ちの大切さが伝わった。
・人は違う事を楽しく教えてくれる。
・やさしい気持ちになれる。

■ラジオ広告部門
森ビル「はしの名前」
<審査員コメント>
・非常に上手くまとまった展開で印象に残る。
・新しい気付きがあり、最後のオチも笑える。
・澄み切った未来を作る企業姿勢が感じられて良い。

■デジタル広告部門
佐賀県「Start in Saga」
<審査員コメント>
・行政である佐賀県から、「結婚はゴールではない」という強いメッセージが生まれてくるのが素敵。
・結婚は当人だけでなく、社会全体で支えていくことが伝わる。
・全ての人を幸せにするサポートを佐賀県として推進するのが強く感じた。

■屋外・交通広告部門
静岡市「静岡市プラモデル化計画」
<審査員コメント>
・身近なものを変形させることでよりインパクトが増し、メッセージがわかりやすい。
・非常におもしろい企画。考えてもみませんでした。
・おもしろい!なるほど!と思ったし、誰かに話したくなった。