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空飛ぶクルマ実現へ

現在、ドローンやエアモビリティ事業を手がけている千葉さんは、「空飛ぶクルマをつくるなど、SFの世界をリアルで実現させる仕事をしている。そして空をインフラ化していきたい」と話します。そして、ドローンの可能性については、「何でもできる」と千葉さん。トラックに100台のドローンと荷物を積んで配送地域まで行き、そこでドローンを活用することで、わずか5分で個別宅配を完了させることができるそうです。

千葉さんが投資しているアメリカの会社では、「2tトラックの荷物をそのままパレットごと移動できて、垂直離陸水平飛行できる12mの大きさのブイトール機がある」と言います。これを使えば、10m四方くらいのスペースさえあれば、トラックを横付けして離発着して作業できるそうです。これには「ドローンってラジコンに近いおもちゃのようなイメージだったけど、めちゃくちゃ便利」と驚くハヤカワさん。

千葉さん曰く「ドローンの価値は2つあり、一つは、人や物を運べることと、もう一つは、情報を取ったり出したりできること」。千葉さんによると、ドローンの機体に付いたカメラからデータを取得して、それをAI(人工知能)が解析することも可能だそうで、「ドローンが深夜の住宅地を巡回してAIで不審者の動きを察知し、ドローンが不審者のところに行って緊急警報するなどを自動的にやってくれる」と例を挙げます。「それが実現したら、盗難や事故が起きたときなどに(犯人を)追いかけることが可能になり得ますね」とハヤカワさんも期待を寄せます。

人が幸せになるサービスを

「人が幸せになるようなドローンのサービスを考えている」と言う千葉さんは、今後物流で「CtoC物流」をやりたいとのこと。これは個人間でドローンを使って物を届けてくれるもので、「例えば、『メルカリ』などのサービスに応用すると、落札した瞬間に出品者がドローンを呼んで、プラス300円で5分以内に落札者に届ける」との千葉さんの話に、ハヤカワさんは「実現しそう! これは使いたい」と反応します。

そのほか、女性の深夜帰宅時など、スマホでドローンを呼び、帰り道にその女性の頭上をドローンが飛び不審者がいないか見張りをすることにも活用したいと千葉さんは語ります。「自分が実現したいのは、ドローンやエアモビリティを使った幸せな社会をつくること」と夢を語りました。

ハヤカワさんは「こうした技術も使い手によって表裏一体。開発者がどう活用するかによって2極に分かれてしまう。千葉さんのように(技術が)いい形で定着していく未来が見えたらいいと思う。とても意義のある、大きなプロジェクトなんですね」と感想を述べていました。

農業に応用も

現在、千葉さんが関心を寄せているのは「ドローン×農業」。ドローンで空から種まきや発育状況のチェックし、データ化するなど、できることは多いそうです。自動運転するトラクターの開発にも携わっていて、これらを組み合わせて活用することで「機械やAIでできることは全部任せて、農家さんは土にこだわったり、味の調整などに集中することで、1人当たりの収量が増える」と話すと、「人じゃなければできない部分に、より時間を割けるようになれば、人とテクノロジーのより良い共存になる」とハヤカワさん。

千葉さんによると、日本の農家の数は減少傾向にあるとか。「今は約160万人で、このままいくと100万人を切ってしまう。日本の食は守れるのか」と危惧しつつ「日本はどの業界も人手不足。そこをロボティクスやドローンに置き換えていかないと、日本の今が維持できない」と指摘しました。

昨年末には「第4回 空の移動革命に向けた官民協議会」が開かれ、“空飛ぶクルマ”についてビジョンを発表。それは2023年には「事業化を実現」、2030年には「社会実装」という具体的なものでした。千葉さんは「まさにチャンスなんです。日本社会が待ったなしで、日本として進むべき未来はこっち(空)にあると政府も見ている」と声を大にします。ハヤカワは、「法律の部分ですごく苦労するベンチャーが多いなか、国としても“ここは動かないとヤバいぞ”と感じていること自体、後押しになる。妄想を確かなものにしてくれると感じた」と話していました。

次回5月11日(土)の放送は、Mr.CheeseCakeを手がける Food Expanderの田村浩二さんをゲストに迎え、お届けします。お楽しみに!


〈追記:2019年5月27日〉イラストレポートを追加しました

番組概要

番組名:マスメディアン 妄想の泉
放送日時:毎週土曜 24:30~25:00
パーソナリティ:ハヤカワ五味
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/mousou/
番組Twitter:@mosonoizumi_TFM

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【パーソナリティ】
ハヤカワ五味
課題解決型アパレルブランドを運営するウツワ代表取締役。1995年生まれ。大学入学後にランジェリーブランド《feast》、2017年にはワンピースの《ダブルチャカ》を立ち上げ、D2Cで販売する。「ファッションデザイナー」と「事業家」の2つの顔を持つ。
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