全国のグラフィックデザイナーがデザインの「必殺技」を競う! 「Design-1 グランプリ」初開催
12月27日、NASUが主催するデザインアワード「Design-1 グランプリ」の授賞式において、2024年度の受賞作品が発表された。本グランプリは、「デザインの必殺技®」をテーマに、現場で活躍するグラフィックデザイナーにスポットライトを当てたデザインアワードである。全国から集まった応募作品の中から厳正な審査を経て、受賞作品が選出された。
同社の定義する「デザインの必殺技」とは、「グラフィック表現においての魅力あふれる鉄板技」を指す。例えば、「ホーガンドロップ」という必殺技は、背景にマス目を敷くことで設計図のような実験的な雰囲気を演出できる。このように必殺技名をつけることにより、聞いただけでどんな技かを思い浮かべやすく、脳から引き出しやすいと考え、本アワードはさまざまなデザイナーに自分の技を言語化してもらう形式となっている。
今回、受賞作品一覧は以下の通り。
技法:文字組した情報を反復掲載する
効果:反復掲載で1ビジュアルでトーンと情報を刷り込む
受賞者名:KSK ONE氏
審査員コメント:「デザインを文字で処理するとき、漢字と英語を入れたり、回転して整理するのはよく見るので、技としてとても強い作品でした。パッとみた時のデザインも良さもあるので、総合的に見てグランプリに選びました。」
技法:文字にイラストを群がらせる
効果:タイポグラフィとしてのインパクトを付加
受賞者名:渡辺炎如氏
審査員コメント:「ムラガラッセというネーミングが面白い作品で、実際にデザインをするときに使ってみたい技だと思いました。デザインの表現もとても素敵です。」
技法:グラデーション背景に逆向きグラデ配色の文字を配置
効果:背景にさりげなくインパクトを与える
受賞者名:はざめ氏
審査員コメント:「学生とか関係なく良い作品でした。他の人とも似ていない独自性もあり、再現性も高い必殺技だと思います。」
必殺技名:おめめ疾風斬
技法:フォントにぱっちりおめめをつける
効果:遊び心と親しみやすさを演出
受賞者名:しとらす氏
審査員コメント:「審査員賞なので、あまり深く考えず自分の直感で選びました。他の作品と比べても楽しそうで可愛い必殺技だなと思います。」 千原徹也賞
必殺技名:バックサイドマニア
技法:裏側の要素をあえて表に出す
効果:マニア心をくすぐる演出が可能
受賞者名:kome氏
審査員コメント:「裏側が見えているというのがよく見る技ですし、好きな作品でした。カラフルにしても良かったかなとは思いましたが、技としては素晴らしいなと思っています。」 寺本恵里賞
必殺技名:オリガミック
技法:グラフィックを折紙風にデザイン
効果:和風とデジタルの融合
受賞者名:藤田ヒゲ氏
審査員コメント:「『あるあるデザイン』という本でデザインをたくさん言語化してきましたが、やられたと思ったアイデアでした。面白い技なので、どこかで使ってみたいと思いました。」 古平正義賞
必殺技名:バーティカルホライズン
技法:横組みと縦組みを組み合わせた構成
効果:誌面にリズムを生む演出
受賞者名:河合俊輔氏
審査員コメント:「高度な技で、必殺技名もかっこよかったので、早い段階で僕の中では高得点でした。パッと見たときに黒い印象と中古住宅が強く目に入るので、その点が惜しく感じました。」
必殺技名:ドットエスキー 入賞者名:アンヌ・マリー氏
必殺技名:レトロスカッシュ 入賞者名:遠藤純子氏
必殺技名:ストーリーエモ 入賞者名:関口敏博氏
必殺技名:ゼットセダイジャー 入賞者名:森葵氏
必殺技名:ハイドタイポ 入賞者名:KSK ONE氏
必殺技名:カリグラフィーデ・カンジ 入賞者名:南部真有香氏
必殺技名:ツメツメパワー 入賞者名:日野将志氏
必殺技名:オープン・ザ・スカイ 入賞者名:UK.氏
必殺技名:バーチャルライン 入賞者名:大内美空氏
必殺技名:オーロラシャワー 入賞者名:わかな氏
必殺技名:ドレスアッププラス 入賞者名:ゆば氏
必殺技名:モジオラマ 入賞者名:松本篤氏
必殺技名:浮世絵ワールド 入賞者名:辻村郁子氏
必殺技名:クリッピングマーチ 入賞者名:NOZOMi氏
必殺技名:ドラマチックパウダー 入賞者名:NOZOMi氏
必殺技名:イノチヤドール 入賞者名:NOZOMi氏 【総評(前田高志氏)】
「Design-1 グランプリ」は、「デザインの必殺技」をテーマに、デザインの新たな可能性を探り、グラフィックデザイナーの技術を表する場として初めて開催しました。
初年度にも関わらず、多くの方々に応援していただき、応募数約400点と想像を超える熱量でご参加いただけたことに心から感謝申し上げます。全国から寄せられた作品はどれも独自の表現力に満ち、デザインの力が持つ楽しさや面白さを改めて実感させられました。
このアワードを通じて、デザインが特定のプロフェッショナルだけでなく、誰にでも楽しめるものであることを広められたという手応えを強く感じています。
これからもデザインの価値をより多くの人々に届け、社会に新しい喜びや可能性を生み出していく一助となれるよう、尽力してまいります。皆さまのご支援と情熱に心より感謝いたします。
【審査員プロフィール】
・NASU 代表 前田高志氏
大阪芸術大学デザイン学科卒業後、任天堂へ入社。約15年広告販促用のグラフィックデザインに携わったのち、2018年には自身のコミュニティ「前田デザイン室」を開設し、NASUを法人化。2021年3月に『勝てるデザイン』を幻冬舎から出版、9月17日に『鬼フィードバック デザインのチカラは“ダメ出し”で育つ 』をMdNより出版。 ・れもんらいふ 代表 千原徹也氏
1975年京都府生まれ。広告(H&Mや、日清カップヌードル×ラフォーレ原宿他)企業ブランディング(ウンナナクール他)、CDジャケット(桑田佳祐 「がらくた」や、吉澤嘉代子他)ドラマ制作、CM制作など、さまざまなジャンルのデザインを手がける。またプロデューサーとして「勝手にサザンDAY」主催、東京応援ロゴ「KISS,TOKYO」発起人、富士吉田市の活性化コミュニティ「喫茶檸檬」運営など、活動は多岐に渡る。そして、ついに長年の夢だった映画監督としての作品「アイスクリームフィーバー」が2023年7月に公開された。2024年春開業、原宿の商業施設 東急プラザ原宿「ハラカド」にれもんらいふを移転させ、新たなプロジェクトに取り組む。 ・インジェクターイー 取締役 寺本恵里氏
インジェクターイー ROCCA 飲食とデザイン会社の2社で取締役・アートディレクターを務める。「ingectar-e」著書でデザイン書の執筆やイラスト素材集を制作。著書は45冊以上。代表作に『3色だけでセンスのいい色』累計20万部、『けっきょく、よはく。余白を活かしたデザインレイアウトの本』(ソシム)がシリーズ累計50万部を突破。オンラインデザインスクール『Fullme』の講師もしている。 飲食の方では「ROCCA&FRIENDS」など、カフェの運営、店舗展開、業態開発を行う。 ・FLAME 代表 古平正義氏(ゲスト審査員)
2001年FLAME設立。主な仕事に「ラフォーレ原宿」 広告・CM、「BAO BAO ISEEY MIYAKE」とのコラボレーション、パワーコスメ「oltana」パッケージ・広告、「Fender」広告・フリーペーパー・VMD、「HOTEL GROOVE SHINJUKU」ブランディング、日本ペイント「AYDA Awards」ウェブサイト・ポスター、「アートフェア東京」ロゴ・広告(2005~2017)、「メルセデス・ベンツ アート・スコープ」ロゴ・ポスターなど。ONE SHOW ゴールド・シルバーペンシル、D&AD イエローペンシル、東京ADC賞など受賞。大阪芸術大学客員教授。
今回、受賞作品一覧は以下の通り。
グランプリ
必殺技名:はんぷくまんぷく技法:文字組した情報を反復掲載する
効果:反復掲載で1ビジュアルでトーンと情報を刷り込む
受賞者名:KSK ONE氏
審査員コメント:「デザインを文字で処理するとき、漢字と英語を入れたり、回転して整理するのはよく見るので、技としてとても強い作品でした。パッとみた時のデザインも良さもあるので、総合的に見てグランプリに選びました。」
準グランプリ
必殺技名:モジニ・ムラガラッセ技法:文字にイラストを群がらせる
効果:タイポグラフィとしてのインパクトを付加
受賞者名:渡辺炎如氏
審査員コメント:「ムラガラッセというネーミングが面白い作品で、実際にデザインをするときに使ってみたい技だと思いました。デザインの表現もとても素敵です。」
学生グランプリ
必殺技名:グラデミミック技法:グラデーション背景に逆向きグラデ配色の文字を配置
効果:背景にさりげなくインパクトを与える
受賞者名:はざめ氏
審査員コメント:「学生とか関係なく良い作品でした。他の人とも似ていない独自性もあり、再現性も高い必殺技だと思います。」
審査員賞
前田高志賞必殺技名:おめめ疾風斬
技法:フォントにぱっちりおめめをつける
効果:遊び心と親しみやすさを演出
受賞者名:しとらす氏
審査員コメント:「審査員賞なので、あまり深く考えず自分の直感で選びました。他の作品と比べても楽しそうで可愛い必殺技だなと思います。」 千原徹也賞
必殺技名:バックサイドマニア
技法:裏側の要素をあえて表に出す
効果:マニア心をくすぐる演出が可能
受賞者名:kome氏
審査員コメント:「裏側が見えているというのがよく見る技ですし、好きな作品でした。カラフルにしても良かったかなとは思いましたが、技としては素晴らしいなと思っています。」 寺本恵里賞
必殺技名:オリガミック
技法:グラフィックを折紙風にデザイン
効果:和風とデジタルの融合
受賞者名:藤田ヒゲ氏
審査員コメント:「『あるあるデザイン』という本でデザインをたくさん言語化してきましたが、やられたと思ったアイデアでした。面白い技なので、どこかで使ってみたいと思いました。」 古平正義賞
必殺技名:バーティカルホライズン
技法:横組みと縦組みを組み合わせた構成
効果:誌面にリズムを生む演出
受賞者名:河合俊輔氏
審査員コメント:「高度な技で、必殺技名もかっこよかったので、早い段階で僕の中では高得点でした。パッと見たときに黒い印象と中古住宅が強く目に入るので、その点が惜しく感じました。」
入選作品
必殺技名:俺たちは枠にはまらない 入賞者名:まつだあかり氏必殺技名:ドットエスキー 入賞者名:アンヌ・マリー氏
必殺技名:レトロスカッシュ 入賞者名:遠藤純子氏
必殺技名:ストーリーエモ 入賞者名:関口敏博氏
必殺技名:ゼットセダイジャー 入賞者名:森葵氏
必殺技名:ハイドタイポ 入賞者名:KSK ONE氏
必殺技名:カリグラフィーデ・カンジ 入賞者名:南部真有香氏
必殺技名:ツメツメパワー 入賞者名:日野将志氏
必殺技名:オープン・ザ・スカイ 入賞者名:UK.氏
必殺技名:バーチャルライン 入賞者名:大内美空氏
必殺技名:オーロラシャワー 入賞者名:わかな氏
必殺技名:ドレスアッププラス 入賞者名:ゆば氏
必殺技名:モジオラマ 入賞者名:松本篤氏
必殺技名:浮世絵ワールド 入賞者名:辻村郁子氏
必殺技名:クリッピングマーチ 入賞者名:NOZOMi氏
必殺技名:ドラマチックパウダー 入賞者名:NOZOMi氏
必殺技名:イノチヤドール 入賞者名:NOZOMi氏 【総評(前田高志氏)】
「Design-1 グランプリ」は、「デザインの必殺技」をテーマに、デザインの新たな可能性を探り、グラフィックデザイナーの技術を表する場として初めて開催しました。
初年度にも関わらず、多くの方々に応援していただき、応募数約400点と想像を超える熱量でご参加いただけたことに心から感謝申し上げます。全国から寄せられた作品はどれも独自の表現力に満ち、デザインの力が持つ楽しさや面白さを改めて実感させられました。
このアワードを通じて、デザインが特定のプロフェッショナルだけでなく、誰にでも楽しめるものであることを広められたという手応えを強く感じています。
これからもデザインの価値をより多くの人々に届け、社会に新しい喜びや可能性を生み出していく一助となれるよう、尽力してまいります。皆さまのご支援と情熱に心より感謝いたします。
【審査員プロフィール】
・NASU 代表 前田高志氏
大阪芸術大学デザイン学科卒業後、任天堂へ入社。約15年広告販促用のグラフィックデザインに携わったのち、2018年には自身のコミュニティ「前田デザイン室」を開設し、NASUを法人化。2021年3月に『勝てるデザイン』を幻冬舎から出版、9月17日に『鬼フィードバック デザインのチカラは“ダメ出し”で育つ 』をMdNより出版。 ・れもんらいふ 代表 千原徹也氏
1975年京都府生まれ。広告(H&Mや、日清カップヌードル×ラフォーレ原宿他)企業ブランディング(ウンナナクール他)、CDジャケット(桑田佳祐 「がらくた」や、吉澤嘉代子他)ドラマ制作、CM制作など、さまざまなジャンルのデザインを手がける。またプロデューサーとして「勝手にサザンDAY」主催、東京応援ロゴ「KISS,TOKYO」発起人、富士吉田市の活性化コミュニティ「喫茶檸檬」運営など、活動は多岐に渡る。そして、ついに長年の夢だった映画監督としての作品「アイスクリームフィーバー」が2023年7月に公開された。2024年春開業、原宿の商業施設 東急プラザ原宿「ハラカド」にれもんらいふを移転させ、新たなプロジェクトに取り組む。 ・インジェクターイー 取締役 寺本恵里氏
インジェクターイー ROCCA 飲食とデザイン会社の2社で取締役・アートディレクターを務める。「ingectar-e」著書でデザイン書の執筆やイラスト素材集を制作。著書は45冊以上。代表作に『3色だけでセンスのいい色』累計20万部、『けっきょく、よはく。余白を活かしたデザインレイアウトの本』(ソシム)がシリーズ累計50万部を突破。オンラインデザインスクール『Fullme』の講師もしている。 飲食の方では「ROCCA&FRIENDS」など、カフェの運営、店舗展開、業態開発を行う。 ・FLAME 代表 古平正義氏(ゲスト審査員)
2001年FLAME設立。主な仕事に「ラフォーレ原宿」 広告・CM、「BAO BAO ISEEY MIYAKE」とのコラボレーション、パワーコスメ「oltana」パッケージ・広告、「Fender」広告・フリーペーパー・VMD、「HOTEL GROOVE SHINJUKU」ブランディング、日本ペイント「AYDA Awards」ウェブサイト・ポスター、「アートフェア東京」ロゴ・広告(2005~2017)、「メルセデス・ベンツ アート・スコープ」ロゴ・ポスターなど。ONE SHOW ゴールド・シルバーペンシル、D&AD イエローペンシル、東京ADC賞など受賞。大阪芸術大学客員教授。