NTTドコモが、ドローンを活用した新たなビジネスの創出に向け、プロペラを使わず、超音波振動を活用して空中を移動する安全性の高い屋内向けの飛行船型ドローンを開発した。
プロペラや羽ばたき翼によって空中を移動する従来のドローンとは異なり、羽根のないドローンはヘリウムガスが充填された風船の浮力によって浮遊し、さらに「空気ポンプ」として動作可能な超音波振動モジュールによって推進力を生み出すことで、空中を移動する。

また、従来のドローンは、空中を移動する際に必要となるプロペラや羽ばたき翼などが人や物に衝突すると、大きな怪我や破損につながる危険性があった。しかし、羽根のないドローンは、それらのパーツの代わりに、人が触れても安全な超音波振動モジュールを活用することにより、飛行時の音が静かで、安全なドローンを実現させた。
今後、ドコモは、イベント会場やコンサートホールなど、屋内において羽根のないドローンを飛行させることで、空飛ぶ広告や道案内などに活用するほか、機体に搭載されたカメラから撮影した映像と画像解析技術を組み合わせて、空中からの監視や警備ソリューションに活用することを想定。さらに、羽根のないドローン本体にプロジェクションマッピングをすることにより、空中に映像を表示する空間演出ソリューションの提供も検討している。
なお、4月27日から幕張メッセで開催される「ニコニコ超会議2019」の「日本電信電話ミカカランド・NTT超未来研究所6」に羽根のないドローンを出展予定となっており、会場内で羽根のないドローンを操縦するデモが体験できる。