テレビCMの戦略立案、コンサルティングを行うテムズが運営する「ぐろ~かるCM研究所」は、2019年のマーケティング戦略において優れたローカルCM・地方PR動画を発表した。

今年で5回目を迎える「ぐろ~かるCM大賞」は、秀逸なローカルCM・地方PR動画を網羅的に取り扱ったインターネットサイト「ぐろ~かるCM研究所」より選出される。加えて今回は、昨年各賞を受賞した自治体や企業も選考過程に参加した。

ノミネートされたCMおよびPR動画181素材のなかからCM大賞を受賞したのは、山口県立美術館「岸田劉生展」CMシリーズ。岸田劉生の描いた印象的な絵画「麗子像」を驚異的なクオリティの「キャラ弁」にすることで、見事に強烈なインパクトを生み出している。美術展に対する“ありきたり”なイメージを覆し、幅広い層に美術展への興味を喚起させるクリエイティブが評価されての受賞となった。

また、PR動画大賞には徳島県鳴門市の「Beyond Naruto」シリーズが選出されている。「徹底したバカバカしさ」が秀逸な作品であり、徳島県の代表的な観光資源である「鳴門の渦潮」のダイナミックなスケール感を、強いインパクトとユーモアをもって伝達することに成功していると評価された。

■ぐろ~かるCM大賞2019
山口県立美術館(山口県)/「岸田劉生展」CMシリーズ
■ぐろ~かるPR動画大賞2019
鳴門市(徳島県)/「Beyond Naruto」シリーズ
特別賞 ぐろ~かるCM・自虐ユーモア賞には姫路セントラルパークの2019年CMシリーズほか5作品が選出されている。ネガティブなデータをインパクトのあるネタへと変換することで、大きな話題性の獲得に成功した点が評価された。
今回の各賞選定において注目されたポイントの一つがコストパフォーマンスの面である。ローカルCMのほとんどが低予算で制作されるなか、どのように知恵を絞っているかという視点が審査の大きなポイントになった。