エイベックスは、株主間契約に基づき東芝デジタルソリューションズ(以下、TDSL)より出資を受け、新会社「コエステ株式会社」を設立した。AI・音声合成技術を活用し、一般利用者やタレント・著名人の「コエ(声)」を収集・蓄積して、さまざまなサービスで活用できるコエステーション事業を開始する。
新会社では、TDSLとの連携により独自性のあるAI・音声合成技術を活用し、タレント・著名人などの実在する人物の声をもとに、声の分身である「コエ(声)」のデータを生成。生成した声を「コエステーション」プラットフォームに集めて、エンターテインメント、観光、ロボット、ナビゲーション、音声広告など、さまざまな分野のサービスに提供する。

これにより、従来は収録した生の音声や固定の合成音声であった、カーナビの案内、オーディオブック、ニュースアプリなどを、好きなタレント・著名人の声で楽しむことが可能になる。また、店内放送や駅のアナウンスを、期間限定でタレント・著名人の声で聴けるなど、新しい体験が創出される。

なお、コエステーションにはDJ KOO、高柳明音(SKE48)、May J.を含め、既に30以上のタレント・著名人の公式の声が登録されている。今後もエイベックス所属のアーティストのみならず、多くのタレント・著名人の声を追加し、ニーズに応えていく。

同サービスには一般利用者の声も登録可能で、2020年3月時点で5万人以上の声が登録されている。離れた家族に送るSNSのメッセージを本人の声で読み上げたり、怪我や病気で声を失った人のコミュニケーションツールとして利用するなど、多岐にわたる活用方法が考えられる。