MIXIは、渋谷区立中学校の「部活動改革」プロジェクトを2025年度も支援すると発表した。

渋谷区立中学校の部活動を渋谷区にゆかりのある地域企業・団体の協力を得て学校を横断して行う同区の取り組み「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」において、MIXIは2024年度に引き続きコンテンツ提供や講師派遣などの支援を行う。今年度も「デジタルクリエイティブクラブ」(昨年度までは「デジタルクリエイティブ部」)のすべての講座を担当し、会話AIロボット「Romi」との会話プログラミングや、グラフィックデザイン、動画制作などクリエイティブスキルを学べるコンテンツを提供し、渋谷区の部活動改革に協力する。

「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」への支援方針と背景

学校における「働き方改革」推進の必要性の高まりや少子化による生徒数の減少により、子どもたちの部活動を教育現場だけで担うことは難しくなってきている。

文部科学省では、少子化でも児童生徒がスポーツ・文化芸術活動を継続できる環境を確保し、教員の負担軽減と質の高い指導を両立させることを目指して、部活動改革に着手した。2023年度からの3年間を「改革推進期間」と位置付け、主に休日の部活動を地域に広げる実証事業などに取り組んできた。

2025年5月には、国の有識者会議が2026年度からの6年間を「改革実行期間」とし、さらなる部活動の地域展開推進に向けた提言を行っており、休日の部活動は2031年度までに原則すべて地域クラブ活動へ移行し、平日も可能な自治体から順次地域展開していく方針である。

こうした状況に対し、渋谷区では他の自治体に先駆けて2021年11月に「シブヤ『部活動改革』プロジェクト」を立ち上げ、地域の企業・団体の協力を得て区立中学校全8校の生徒が参加できる合同部活動の試験実施を行い、2022年度からは本格的に活動を開始した。現時点で区立中学8校のうち6校で指導者を外部人材がまかなう体制を整えており、今年度も生徒が参加できるクラブ数を増やすなど、部活動の地域展開に積極的に取り組んでいる。

MIXIは2021年の試験実施時から本プロジェクトに参画しており、2024年度は「デジタルクリエイティブ部」において通年で全講座を担当した。

参加者に対して実施したアンケートでは、満足度は90%以上となっており、「去年もRomiの講座に参加していたが、今年はChatGPTを交えた内容が増えていて新鮮に楽しむことができた」「デザインや配置、動かし方などを考えるのが楽しかった」「動画を作ったことも編集したことも全然なかったけれど、グループの人たちと楽しくできたからよかった」などの声があがった。2024年はグループで取り組む課題を多く設定したことから、「クラブ活動で一番好きな部分」について聞いたところ、「チームメイトとの交流」が1位となり、「スキル向上」を上回る結果となった。

2025年度も生徒同士のコミュニケーションが活発になるよう、グループワークを積極的に取り入れるとともに、生徒が楽しく学べるコンテンツを提供する。

2025年度「デジタルクリエイティブクラブ」の具体的な支援内容

「デジタルクリエイティブクラブ」において、全日程を担当する。「AI」「グラフィックデザイン」「動画制作」の3つのカテゴリで、同社社員を講師とした部活動を12回にわたり実施する。

■実施予定のコンテンツ概要
・デジタルクリエイティブを知ろう(全1回)
デジタルクリエイティブとは何か。この部活動で学ぶスキルが社会でどう活きるかを理解する。活動の舞台となるMIXIの社内見学も実施する。
・会話AIロボット「Romi」との会話をプログラミングしよう(全2回)
プログラミングツール「Romiシナリオエディター」を使って、MIXIが開発する会話AIロボット「Romi」との会話をプログラミングする。
・グラフィックデザイン(全2回)
色、形、大きさ、文字等の要素を活用し、自分のイメージやアイデアを表現する。
・動画制作(全7回)
自分のアイデアを動画にする。動画制作を通して、視聴者に自分の伝えたいことを伝える方法を体験する。
MIXIは2025年度、サステナビリティ活動の一環として引き続き本プロジェクトへ参画するほか、渋谷区立中学校へのプログラミング教育支援や、渋谷区内の一部私立中学校へのプログラミングに関する特別なカリキュラムの提供など、同社リソースを活用した幅広いIT教育支援を実施していく予定である。

実施概要
日程:2025年7月~2025年12月の16:00~18:00(夏季・冬季休業期間を除く)
会場:MIXI本社(東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア 36F)
参加生徒数:最大30人