博報堂DYメディアパートナーズは、次世代型広告配信システム「BRAND VIEW ADS」を開発し、提供を開始した。テレビ・ODM・新聞・雑誌・音声広告の主要媒体のデジタル配信に対応し、従来のデジタルデバイスからマルチスクリーン/マルチフォーマットへ拡張する。
 
現在、デジタル広告の大半はプログラマティック広告と言われる仕組みを導入している。デジタル広告の先進国においては、この仕組みを用いて、テレビモニター・交通メディアなどへの配信や、音声フォーマットにも対応するなど、マルチスクリーン/マルチフォーマットでの広告配信をすでに実現している。しかし日本におけるプログラマティック広告は、PCやスマートフォンなどのデジタルデバイスへの配信が中心で、マルチスクリーン/マルチフォーマットへの拡張は大きく進んでいないのが現状だ。

このような状況の中、博報堂DYメディアパートナーズは、博報堂DYアウトドア及びデジタル・アドバタイジング・コンソーシアムと共同で、「BRAND VIEW ADS」を開発。マルチスクリーン/マルチフォーマットに対応する次世代型のデジタル広告配信システムとして提供を開始した。これにより、PC・スマートフォンに配信される従来型のデジタル広告に加え、これまで分断されていたテレビ関連広告やタクシー広告、屋外サイネージ広告、オーディオ広告等を横断しての統合型の広告コミュニケーションが可能となる。DACのDSP「MarketOne®」のシステムを元に3社で開発した。

提供開始時点での「BRAND VIEW ADS」における配信先は、以下の図の通り。順次拡大予定。スクリーン/フォーマットにとらわれず、国内プレミアム媒体に対する横断配信を実現する。
なお、配信対象をプレミアムな動画コンテンツのみに限定した運用型インストリーム動画広告サービスである「Brand View Instream Ad™」は「BRAND VIEW ADS」のシリーズサービスとして引き続き提供する。さらに、屋外サイネージ広告や屋内サイネージ広告、タクシー広告などの特定の媒体や広告枠に対して、プログラマティック配信を行うサービス「BRAND VIEW OUTDOOR AD」、音声フォーマットに対応したオーディオ広告配信の「BRAND VIEW AUDIO AD」のサービス提供も開始。「BRAND VIEW OUTDOOR AD」は鉄道サイネージ、「BRAND VIEW AUDIO AD」は博報堂DYメディアパートナーズ独自の音声コンテンツ配信サービス「ラジオクラウド」などを視野に入れ、サービスの拡大を目指す。

また、同サービスでの広告配信について、外部パートナーと連携して生成する独自の配信先リストの品質向上や、フィルタリング手法の高度化など、広告の透明性・安全性を高めるための取り組みもさらに強化していく。