昭和グループは、北部九州におけるトヨタ車両販売のレンタリース事業や、バス・タクシー事業などの交通事業を軸に、移動サービスを通じて未来へ繋がるまちづくり(=よかまち)を目指す「よかまちみらいプロジェクト」を10月5日に発足した。

グループ企業14社および、ビジョンに賛同した企業27社とともに、「よかまちみらいプロジェクトコンソーシアム」を結成。各社が相互に連携しながら自主・自立的にサービスの企画や開発、提供を行うことで、地域の魅力向上と活性化に貢献していく。なお、サービスの企画開発・提供においては、プロジェクトパートナーとして福岡県、糸島市、福岡市および九州大学とも連携する。
プロジェクトの始動にあたり、まずは福岡県西部の糸島半島にて、移動サービスおよび地域活性化に資する各種サービスを展開する。糸島半島は、多くの観光地や九州大学などを有し、人の移動・往来が活発であるにも関わらず、交通手段が限定されている。また、高齢化が進んでいるエリアもあり、マイカー以外の移動手段が必要とされる地域でもある。このような交通課題に対し、今回のプロジェクトを通してMaaS のモデル地域としていくことを目指す。

主な提供サービス

■オンデマンドバス
高齢者や移動困難者に利便性の高い移動手段を提供することを目的に、糸島コミュニティバス曽根線にて「オンデマンドバス」を提供開始予定。電話やスマートフォンで予約ができ、予約状況に応じた最適な運行ルートを走行し、ドアtoドアに近い感覚で乗車することができる。

サービス提供会社:昭和自動車
予定:2021年3月~無償実証、2021年5月~有償実証、2021年10月~本格運行


■カーシェア「TOYOTA SHARE」
気軽に乗れる地域の足を拡充し、地域交通の利便性向上を目的に、糸島半島内にカーシェアステーションを拡充していく。また、2人乗りの超小型EV車両を導入し、地域住民とともに、超小型EVの有用性を実証する。

サービス提供会社:トヨタ車両販売店・トヨタレンタリース店各社
超小型EV車両でのカーシェア予定:2021年2月~無償実証、2021年7月~有償実証


■パーソナル・モビリティ×ワーケーション 実証
ワーケーションツーリズムの事業性検証を目的に、JR今宿駅を起点にTOYOTA i-ROADおよびトヨタ車体製COMSの貸出を実施。また、同車両を利用したオリジナルツアーを作り、オンラインで販売を行う。

サービス提供会社:スマートデザインアソシエーション、近畿日本ツーリスト九州
予定:2020年10月中旬~2021年2月、TOYOTA i-ROAD/トヨタ車体製COMSで実証


■電動レンタサイクル「よかチャリ(仮)」
利便性を高める多様な移動手段の提供を目的に、トヨタレンタリース福岡 伊都店と前原店にてレンタサイクルの導入を予定している。九大学研都市駅と九州大学伊都キャンパス間の移動における活用ニーズの検証や、観光スポットの周遊プランも検討する。

サービス提供会社:トヨタレンタリース福岡
予定:2020年12月頃~九大学研都市駅エリアから開始


こうした移動サービスに加え、観光振興・交通安全・防災減災・地域振興に向けた取り組みも展開。また、九州大学伊都キャンパスにて学生や教職員を対象としたカーシェアの実証実験も予定しており、産学連携の取組みについても推進していく。プロジェクトを通じて得られたノウハウや経験を活かして、将来的には昭和グループのサービスエリアである福岡県、佐賀県、長崎県にもサービスを展開していく。