ブロックチェーンなどの先端テクノロジーを活用し、エンターテインメント業界のDXを推進するGaudiyと、マンガに特化した機械翻訳技術および法人向けサービス「Mantra Engine」の開発を行うMantraが業務提携を実施。AIとブロックチェーンの活用により、漫画の多言語翻訳と海外販売を低コストかつ高速に実現するサービスの共同開発を開始した。
このプロジェクトでは、マンガAI翻訳技術とトークンエコノミー(コミュニティ)を通して、即時性の高い漫画の多言語翻訳と海外販売までを一貫して実現する。

漫画の翻訳は、固有名詞の多さや作品特有の言い回しなど、通常の翻訳とは違った難しさがあり、Mantraが提供する「Mantra Engine」においても人力での修正が欠かせなかった。そこで、Gaudiyが提供するコミュニティを通して、海外ファンがさまざまな形で翻訳結果の修正に参加・協力できる仕組みを構築。これにより「Mantra Engine」の精度も向上させることができる。
さらに、貢献したファンには翻訳された漫画の販売収益の一部を貢献度に応じて分配するなど、トークンエコノミーを活用した適正な価値還元を実現。翻訳に協力した海外ファンが販売にも積極的に参加・貢献してくれるエコシステムを構築する。

日本の漫画は、海外での人気も高く市場も大きく成長しているものの、海外翻訳される作品は一部の人気コンテンツに限られ、翻訳の即時性も低く、翻訳される言語も英語を中心とした一部に限定されている。こうした背景から、海外では海賊版の翻訳漫画が多く出回っており、日本のIPビジネスとしても大きな機会損失となっている。今回の提携により、多言語翻訳と海外販売を低コストで実現し、海賊版により毀損されていた日本のIPビジネスのさらなる海外市場成長を目指していく。