統計分析ツールの提供を行うサイカは、脳波解析とデータサイエンスの技術を用いてテレビCMのクリエイティブの効果分析から制作まで行う「ADVA CREATOR」を、12月16日より提供開始した。同社が展開する、データサイエンスに基づくマーケティング最適化ソリューション「XICA ADVA(サイカアドバ)」シリーズの新サービスとなる。
ADVA CREATORには、脳波解析とデータサイエンスの技術を組み合わせて、同社が独自に開発したクリエイティブ分析手法が実装。従来のクリエイティブ効果測定の手法(フォーカスグループ調査、ABテストなど)とは異なり、例えば「女性の著名人を起用することで購買意欲の向上につながる」、「CMの前半で商品名を提示することで認知の定着につながる」のように、細かな演出・構成の粒度でクリエイティブの改善点を特定することができる。また、クリエイティブブティックや制作会社と連携し、分析により特定した改善点を反映したクリエイティブ制作までサポートする。これにより、テレビCMを出稿する企業は、従来以上に確実性をもって成果を狙えるクリエイティブを制作することが可能となる。
ADVA CREATOR で収集するデータ
ADVA CREATOR で収集するデータ
ADVA CREATOR の分析イメージ
ADVA CREATOR の分析イメージ
なお、このサービスは、米国ニューヨーク発の脳科学マーケティング企業であるSpark Neuro Japan、以下「SNJ」)と共同開発したもの。SNJは、1秒間に6,000ものデータポイントを処理可能な脳波解析のアルゴリズムを開発し、クリエイティブに対する視聴者の注目度と感情の起伏を1秒単位で明らかにする技術を有している。米国では、大手ブランド、広告会社、テレビ局、映画スタジオ、政府関係機関など、さまざまな場面でSPARK Neuroのソリューションが動画クリエイティブの解析に活用されており、日本でも、2019年のサービス開始後さまざまな企業に活用されている。

今回のADVA CREATORの提供開始にあわせ、クリエイティブブティック「シンガタ」創設者の一人である松田康利氏がサイカのアドバイザーに就任したことも発表された。より強固なサービス提供体制に取り組んで行くとしている。