1月11日、コロナ禍でさまざまな形で「成人の日」の式典が行われたが、京都きもの友禅が公式サイトで発表したプレスリリースが反響を集めた。2021年の成人式が延期または中止になった場合の対応を記したもので、「あなたのハタチに、『また来年ね』なんてないから。」というコピーが印象的だ。SNS上では、「こんな素敵な対応をしてくれていて感動してしまった」といった声が寄せられた。
 
京都きもの友禅が発表したリリース「あなたのハタチに、『また来年ね』なんてないから。」
京都きもの友禅が発表したリリース「あなたのハタチに、『また来年ね』なんてないから。」
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2021年の成人式は全国各地で中止や延期となった。そんな中、振袖を中心とした呉服・宝飾などの販売を行う京都きもの友禅は、2020年夏の時点で中止や延期の際の対応を発表していた。成人式が近づいたことで、2021年に入り改めてその内容が話題を集めた形だ。

具体的には、中止またはオンライン開催となった場合、振袖の購入金額に応じて商品券を進呈、レンタルした場合はその振袖一式を進呈するとした。また、今回の成人式が延期となった場合、延期後の2021年成人式開催日の月末までレンタル期間を延長し、着付け・ヘアメイクを行うという。

このような対応に至った理由を京都きもの友禅のマーケティング部は、「2020年春のタイミングで、成人式の開催・中止もあると危惧していました。仮にどのような状況になった場合でも、新成人の方をお祝いし、振袖を着用する機会を持てるお手伝いができたらという想いがあったんです。2020年夏には実際に開催を延期すると発表した自治体が出てきていたので、8月からWebサイト上で発表していました」とコメントする。

その想いを表現したのが、「あなたのハタチに、『また来年ね』なんてないから。」というコピーだ。「京都きもの友禅さんの対応そのものが本当に素晴らしく、この対応がちゃんとターゲットやご契約者さまに届くようにしたいと思いました。キャッチは、ターゲットに『自分のことだ』と反応してもらいやすいように。ボディコピーは、『どんな形式であれハタチはおめでたい』という京都きもの友禅さんのメッセージが残るように意識しました」(navy コピーライター 片岡良子氏)。

そして、成人の日が近づいた2020年12月24日に改めて公式サイトのニュース欄にてこのメッセージを掲載したところ、SNSで拡散され多くの人に届いた。「成人式については中止や延期が相次ぎましたが、ハタチはお祝いするもの。新成人の皆さまに『おめでとう』と伝えたいです」。

スタッフリスト

企画制作:ADKマーケティングソリューションズ+イニシャル
コピーライター:片岡良子
アカウントエグゼクティブ:近藤永治郎
PRプランナー:山下裕佳、本名生弥