ソフトバンクは5月7日より「バーチャル広告サービス」の提供を開始した。第1弾として、福岡ソフトバンクホークスと協力し、福岡PayPayドームで行われる福岡ソフトバンクホークスの試合において同日から導入している。

バーチャル広告サービスは、スポーツの試合などインターネット中継の映像にデジタル広告を挿入して、動画配信サービス事業者へ配信し、スマートフォンなどで視聴するユーザーに広告を表示するもの。バーチャル広告が日本のプロ野球中継で導入されるのは初めてとなる。
「バーチャル広告サービス」のイメージ
「バーチャル広告サービス」のイメージ
「バーチャル広告サービス」の構成イメージ
「バーチャル広告サービス」の構成イメージ
従来、スポーツの試合中継で広告を常時表示するには、会場内に実物の看板を設置する必要があった。バーチャル広告サービスは、システム側で中継映像にデジタル広告を挿入して配信するため、実物の看板の制作や会場への持ち込み、設置作業が不要。また、ソフトバンクの映像運用センターで映像処理を行うため、会場側で関連機材を用意する必要もない。広告の差し替えが容易で、複雑な広告デザインも鮮明に表示できるため、広告主は、季節やキャンペーンに合わせて視認性の高い広告をタイムリーに配信するなど、自由度の高い運用が可能となる。一方、スポーツ試合などのイベント主催者は、これまで実物の看板を設置することが困難だったスペースを、新たな広告スペースとして活用できるため、収益機会の拡大につなげることができる。

今後は、他球団の試合中継やダイジェスト動画、プロ野球以外の試合中継など、幅広い分野への導入を目指す。将来的には、日本国内にとどまらず、海外向け動画配信での展開も視野に入れている。