TBWA HAKUHODOのチーフクリエイティブオフィサーである佐藤カズー氏は、日本財団主催の、誰もが快適に利用できる公共トイレを渋谷区内17カ所に設置する『THE TOKYO TOILET』プロジェクトに参画した。佐藤氏デザインの公共トイレは、七号通り公園に設置され、8月12日より一般利用が開始される。
『THE TOKYO TOILET』は、渋谷区内17カ所のトイレを、性別、年齢、障害を問わず誰もが快適に利用できる公共トイレに生まれ変わらせ、多様性を受け入れる社会の実現を目指すプロジェクトだ。トイレは日本が世界に誇る「おもてなし」文化の象徴である一方、多くの公共トイレが「暗い」「汚い」「臭い」「怖い」といった理由で利用者が限られてしまっている。この現状を受け、渋谷区の全面協力のもと、国内外16人のクリエイターが参画し、誰もが快適に過ごすことができる新しい社会のあり方をそれぞれ個性豊かなデザイン・クリエイティブの力で提案している。

今回オープンする佐藤氏デザインの七号通り公園トイレは12カ所目の設置となる。佐藤氏とTBWA HAKUHODO Disruption Labチームがデザインした公共トイレは、すべての動作を声で指示する「ボイス・コマンド(Voice Command)」がコンセプトだ。音声認識技術を採用しており、ドアの開閉から便器の操作だけでなく、音楽をかけることもでき、クリーンかつ楽しい時間を楽しめる場所として企画されている。最大4mの天井高の真っ白な球形の建物は、空気の流れを制御し、においが滞留しないための形でもあり、自然給気と機械排気を組み合わせた24時間換気システムが導入されている。