電通は、需要予測を活用したコンサルティングサービス「ミチシロウSM 」の提供を開始する。気象データや購買データなどのさまざまなデータを用いて予測モデルを作成し、消費者の需要が高まるタイミングの捕捉から対応策の実施まで、企業のマーケティング活動を包括的に支援していく。
「ミチシロウ」は、「未来の需要を知って(未知)、マーケティングの向かうべき道を知ろう」という意味からつけられたネーミング。昨今、企業のマーケティング活動が高度化・複雑化するなかで、生活者のニーズが高まるタイミングを逃さないアプローチが必要となっているものの、データの蓄積やデータ活用は困難となっていた。

電通は、かねてより日本気象協会とともに「Weather Enhanced Marketing」(WEM)プロジェクトを発足。独自開発した需要予測モデル「ウレビヨリ」を活用し、清涼飲料水・アルコール飲料・アイスクリームといった気象と関連の深い品目において、需要が高まるタイミングにマーケティング施策を実施できるよう、広告出稿時期や出稿量の最適化などの支援を行ってきた。

今回新たに開発した「ミチシロウ」は、「ウレビヨリ」で培った需要予測活用ノウハウを活かし、気象データに加え、購買データ、広告出稿データ、テレビ番組データ、SNSデータ、そのほかユニークな時系列データといったバリエーション豊かなデータを用いて予測モデルを作成。広告領域にとどまらないSCM・店頭・戦略までのマーケティング全体領域において、売上拡大やコスト削減といったマーケティングを包括的に支援する。
「ミチシロウ」概念図
「ミチシロウ」概念図
「ミチシロウ」では、個別企業・団体のサービスの特徴・特性に合わせ、需要と大きく関係する影響因子やその背景にある顧客インサイトを読み解き、新たに創出可能な顧客体験価値までを視野に入れたマーケティング機会を探究。業務効率化に寄与することも可能となる。そして、その機会獲得に向けた各種プランニング・情報提供・オペレーション支援といったサービスを提供し、企業の競争力を高めることに貢献していく。
「ミチシロウ」活用領域と提供できる価値
「ミチシロウ」活用領域と提供できる価値