富山県上市町は、上市駅開設90周年記念動画「あのとき、上市駅で。」を制作し、11月1日に公開した。この動画は、300人以上の駅利用者から寄せられた思い出を元に、富山地方鉄道・上市駅の開設90周年イベントに合わせて制作された。
上市駅は、上市町の玄関口として、90年間人々の往来と交流の拠点の役割を担ってきた。近年は駅の利用が減り、かつての賑わいが失われつつある。

普段何気なく利用をしている、または利用していた「上市駅という場所」について、90周年という節目で改めて思い出を振り返ってみようというプロジェクトから、今回この動画が制作された。

「あなたと上市駅の思い出を教えてください。」というテーマのもと、駅構内の観光協会に「思い出ノート」を設置するなどし、匿名で上市駅の思い出を募集。子どもから90歳を超える幅広い年齢層、また、町民や出身者、通学・通勤者など幅広い利用者から、300にのぼる思い出が寄せられた。駅員に傘を貸してもらったエピソードや、家族で構内喫茶店でパフェを食べた思い出など、さまざまな思い出とともに、上市駅を応援するメッセージもみられた。

集まった思い出を元にした「メッセージ編」と、駅にゆかりのある人たちの話を元にした「インタビュー編」(4種類)の計5本の動画が公開されている。
メッセージ編(1)
メッセージ編(1)
メッセージ編(2)
メッセージ編(2)
メッセージ編(3)
メッセージ編(3)
メッセージ編(4)
メッセージ編(4)
インタビュー編には、今夏に公開しロングラン上映された映画「竜とそばかすの姫」の監督・細田守さんも出演。細田さんは上市町出身で、上市駅を利用していたころのエピソードやお祝いのメッセージを語った。
インタビュー 細田守さん編(1)
インタビュー 細田守さん編(1)
インタビュー 細田守さん編(2)
インタビュー 細田守さん編(2)
インタビュー 駅長・荻原さん編
インタビュー 駅長・荻原さん編
インタビュー 三太くん編
インタビュー 三太くん編
インタビュー ご家族編
インタビュー ご家族編
この動画は、昨年コロナ禍におけるお盆の過ごし方を提案し、多くのメディアで取り上げられ複数の動画賞にノミネートされた「オンライン帰省どうけ?」を手がけた、上市町出身者を中心としたメンバーによって制作された。

また、タイトルの文字はデザイン書道作家の安井ちあきさん、ナレーションは岡部みちるさんが担当。安井さん、岡部さんともに上市町出身。

上市町の中川町長は、「上市駅で乗り降りした多くの人たちが、一人ひとり懐かしい思い出を心に包み込んでいる、と思うと感無量。いつまでも、みんなで守り続けたい」とコメント。上市町は、オンラインなども活用しながら、今後も上市町民と出身者の交流や共同プロジェクトを推進していく。