博報堂DYメディアパートナーズは、生活者のインターネット結線したコネクテッドテレビによるVODサービス視聴の急速な拡がりに対応するため、地上波視聴傾向分析およびテレビCM接触予測でセグメントを生成してコネクテッドテレビのVOD上で広告配信する手法を開発。OTT広告に対応する”Tele-Digi AaaS”の配信ソリューションとして提供を開始すると発表した。

“Tele-Digi AaaS”は、博報堂DYメディアパートナーズが提唱する、広告メディアビジネスのデジタルトランスフォーメーションを果たし、広告主の広告効果最適化を通して事業成長に貢献する次世代型モデル「AaaS」のソリューションのひとつである。テレビとデジタルを統合的に管理し、効果的・効率的な広告運用を行っていくという。今回の提供により、コネクテッドテレビ上でのターゲティング配信も可能となった。
 
近年、生活者のテレビ視聴形態は多様化しており、コネクテッドテレビをはじめ、地上波およびVODサービスを視聴することが増えてきている。それに伴い、各AVOD(Advertising Video On Demand)サービスでのデバイス別広告需要においても、コネクテッドテレビの広告需要量がPCの広告需要量を上回るケースも見受けられる。

すでにコネクテッドテレビでのVODサービス視聴が一般化している米国では、コネクテッドテレビを活用した広告配信が注目を集めている。こうした変化を受け、博報堂DYメディアパートナーズは、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)と共同で、約933万台(2021年12月31日時点)のテレビ視聴データに紐づくネットワーク識別情報を活用して「Brand View Instream Ad™」、Googleが提供するDSP「ディスプレイ&ビデオ 360」でプライバシーを考慮しながら、TVer/ABEMA/GYAO等に広告配信することができるソリューションを開発し、提供を開始する。

いつどんなテレビ番組を見ているか、といった視聴傾向によるターゲティング配信とともに、過去の視聴傾向とテレビスポット出稿計画からテレビCM接触有無を予測し、テレビCM接触が見込まれない生活者に対してコネクテッドテレビ上でターゲティング配信することができ、地上波とコネクテッドテレビ上のVODサービス視聴を横断した対応が可能となる。

また、プライバシー保護の観点でクッキーや広告IDの使用に制限が設けられてきているなか、個人に紐づかないネットワーク識別情報を活用することで、プライバシーにも考慮しながらシームレスに生活者のテレビ視聴状況を加味したターゲティングを行うとしている。

OTT配信のコネクテッドテレビに関する”Tele-Digi AaaS”の今後の展開として、地上波とコネクテッドテレビの統合プラニングツール開発や、地上波とコネクテッドテレビの統合運用にも拡大していく予定とのこと。博報堂DYメディアパートナーズは、今後もテレデジ広告の効果最大化を可能にするさまざまなサービスを順次導入していくという。