集英社は6月より、ソケッツが開発したクッキーレス感性ターゲティング広告サービス「Trig’s」を、メディアとして初めて導入した。

「Trig’s」は、クッキーを利用することなく、インターネットメディアを通じて情報に接している人の感性や感情をAIで推測し、関連情報や関連広告を表示するという、先進的なサービスだ。 

ポストクッキー時代への対応が急務となっている昨今、クッキーに依存せず、ユーザーに適切にコンテンツを届ける方法はさまざまに検討されている。集英社では、これまでもそのような方法に応えることができるサービスを検討してきた。

「Trig’s」の導入により、ユーザーが触れているコンテンツに含まれる感性や感情を独自に解釈し、それをベースに寄り添ったコンテンツや広告を届けるという手法で、ユーザー体験を大きく高めることができるとしている。また、感性や感情でターゲティングを行うことで、新しい情報や広告に出会うセレンディピティを生み出すことも可能になる狙いだ。

3月より、同社のメディアにおいてソケッツと協力し、ファッション、化粧品、食品など10社の企業が参加するオープントライアルを実施してきた。VCTRほかの各種指標、およびNPSなどの定性調査において高評価を獲得したことから、ユーザーの興味関心を喚起し、態度変容を促すというメディアが担う役割にとって、この感性ターゲティングは非常に効果的であると結論付けられた。

これにより、集英社のWebメディア「non-no web」「MORE」「@BAILA」「LEE Web」「Marisol」「Web éclat」「SPUR.JP」「MAQUIA ONLINE」「HAPPY PLUS」の9媒体で、正式に導入を開始した。今後は、さらに多くの媒体に導入することで、媒体を横断した取り組みなど、ユーザーを起点としたマーケティングを一層強化していく予定だ。