大王製紙は、新製品「エリエール消臭+トイレットティシュ―」のデザイン開発において、プラグが提供するデザイン評価サービス「パッケージデザインAI」を導入した。

今回は「エリエール消臭+トイレットティシュ―」の商品デザインをリニューアルするにあたり、CLT(会場調査)に採用されるデザイン選定において、パッケージデザインAIを利用。社内での協議と調査を経て7案に絞り込み、さらにCLTにかける3案を絞りこむためにパッケージデザインAIを活用した。 
大王製紙は、2020年の新型コロナの影響で消費者調査ができなくなり、調査に代わる手段としてパッケージデザインAIの活用を開始した。すでに複数の商品で、同AIの活用が始まっている。

パッケージデザインAIは、1020万人の消費者調査の結果を学習データに用い、東京大学とプラグが共同研究したシステムだ。消費者がデザインをどのように評価するかをAIが予測する「評価AI」と、デザイン生成と評価を繰り返し行い1時間で1000のデザイン案を生み出す「生成AI」の2つから成り、今回、大王製紙では「評価AI」を活用している。

今回は、AIが予測する好意度が高いもの、伝えたいイメージ項目が高いものから3案を選定した。ヒートマップから3案とも訴求ポイントが伝わっていることを確認できる仕組みとなっている。同システム導入により、従来消費者調査には1~2カ月を要していたが、10~20分ほどでの調査完了が実現した。 
なお、AIでの好意度スコア(※1)と、CLTでの購入意向スコア(※2)を比較すると、AIとCLTの順位が一致していることがわかる。
※1:AIでの好意度スコア:どのくらい消費者が好むかの5段階評価 好き=5、やや好き=4、どちらともいえない=3、あまり好きではない=2、好きではない=1として平均値で算出した予測値

※2:CLTでの購入意向スコア:対象者がどのくらい買いたいかを5段階評価を聴取し、ぜひ購入したい+購入したいと回答したスコア