2025年日本国際博覧会協会は、9月7日、2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博)における「未来社会ショーケース事業出展」のうち、「大阪・関西万博バーチャル会場」、「来場者向けパーソナルエージェント」、「来場者移動EVバス」の3つの事業の協賛企業を発表した。
未来社会ショーケース事業とは、大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会」を支える技術・サービスを、2025年以降の未来を感じさせる「実証」と2025年の万博にふさわしい「実装」の形で、万博会場の整備、運営、展示、催事などに活用し、国内外の幅広い参加者や来場者に、体験として提供する事業群の総称だ。「スマートモビリティ万博」、「デジタル万博」、「バーチャル万博」、「アート万博」、「グリーン万博」、「フューチャーライフ万博」の6つの領域を設定し、各事業について多くの企業・団体と協賛にむけた協議が行われている。

今回発表された事業における取り組みとポイントは以下の通り。

各事業における取り組みのポイント

■バーチャル万博/大阪・関西万博バーチャル会場
オンライン空間上に夢洲会場を3DCGで再現したバーチャル会場を用意。AR(拡張現実)やVR(仮想現実)などのバーチャル技術を活用したリアルとバーチャルが相互に連動するさまざまな取り組みを展開することで、万博会場の魅力と発信力を高める。日本電信電話の協賛により、NTTドコモを中心としたNTTグループのテクノロジーと知見を活用し、実際に会場に来たくても来ることができない障がいのある人、高齢の人、遠方の人、さらには世界中の多くの人が参加できる、インクルーシブな万博を実現する。

■デジタル万博/来場者向けパーソナルエージェント
万博会場内でスマートフォンなどを用いて、各来場者の個人属性や行動履歴・予約情報・位置情報・混雑情報等をもとに、来場者一人ひとりに合わせた施設やルートの案内・レコメンドを行う機能だ。日本電信電話の協賛により、NTTアーバンソリューションズを中心としたNTTグループのノウハウを生かし、誰もがストレスなく会場内を回遊できるスマート体験を提供し、万博の体験価値向上を実現する。

■スマートモビリティ万博/来場者移動EVバス
同事業は、関西電力、Osaka Metro、ダイヘン、大林組の4社が協賛企業となった。万博来場者の移動を、よりスマートかつクリーンに実現すべく、会場アクセスバスならびに会場内・外周バスについて、EV(電気)バス100台を導入。運行管理システム(Fleet Management System)と一体となったエネルギーマネジメントシステム(Energy Management System)を活用した運行と充電を両立する技術実証を、4社のノウハウと技術を生かして実施する。さらに、自動運転レベル4での運行や走行中給電などの新技術も融合させ、大規模な実証を行うことで、次世代のモビリティとその進化を示していく。