分身ロボット「OriHime(オリヒメ)」の開発・提供を手掛けるオリィ研究所は、難病や重度障がいなどによる外出困難者が分身ロボットを操作して接客を行う「分身ロボットカフェDAWN ver.β」の期間限定地域キャラバンカフェを福岡と札幌の2カ所で実施することを発表。第一弾として、福岡市中央区の「ココロ館カフェ」(西日本シティ銀行内)」にて、11月12日から11月27日までの期間で開催する。
分身ロボットカフェDAWNでのOriHimeを使った接客の様子(写真は東京・日本橋の店舗)
分身ロボットカフェDAWNでのOriHimeを使った接客の様子(写真は東京・日本橋の店舗)
また、近隣の「モスバーガー大濠公園前店」にて11月14日から11月25日までの平日、「OriHime」の実験導入も行われる。モスバーガーの子会社・モスシャインで働く障がいのあるスタッフが、「OriHime」を分身としてリモートで会話や動作を行い接客をする。
OriHime設置カウンター(写真は原宿表参道店)
OriHime設置カウンター(写真は原宿表参道店)
福岡県は、OriHimeパイロット(オリィ研究所の指定研修を修了しOriHimeで遠隔就労する就業者)の約1割にあたる7名が居住しており、県下の教育機関ではすでにOriHimeが導入されるなど、全国のなかで最も導入が進んでいるエリアのひとつとなっている。

オリィ研究所は今回のキャラバンカフェを通じて、地元住民はもちろん、障がいを持つ当事者や雇用側となる地元企業にも「遠隔就労の可能性」を知ってもらい、外出困難者の就労問題に一石を投じる活動となることを狙っている。また、今後はこの取り組みを通じて地元企業に就労実績を広げていく計画で、福岡および札幌エリアで障がい者就労を推進したい地元企業の協賛も引き続き受け付けていく。