BitStarは、12月7日、同社独自の分析ツール「IPR(インフルエンサーパワーランキング)」のデータに基づき、2022年に活躍した動画クリエイターや動画チャンネルのランキングを発表した。

今回発表されたランキングは、「チャンネル総再生数」「(ショート動画を除く)動画再生数」「新規開設チャンネル」「タイアップ動画」「ショート動画」の5つだ。各ランキング結果は以下の通り。

1月1日から11月25日の間にYouTubeに投稿された動画について、同期間内に多く再生されたチャンネルのランキングは上図の通りとなった。

1位を獲得したのは「ISSEI/いっせい」で、2022年に1億回再生超えした動画は9本となった。年間の投稿本数はショート動画勢のなかではそこまで多い方ではなく1000本強。このことから、1本あたりのパフォーマンスの高さがうかがえる。 次いで、「Sagawa/さがわ」がランクイン。3位は「マツダ家の日常」となった。

同社のインフルエンサー・アナリストである大山純平は、この結果について、「総再生数では年間10億回が1つの目安となるかもしれない」と言及した。また、音楽にのせて軽快にキャラクターに変身する動画や、シチュエーションコントのような動画はグローバルでバズる法則に乗っているが、動画タイトルは日本語が中心で、コメント欄もほかのショート動画クリエイターよりも日本語率が高いのが特徴と述べる。

軽快にキャラクターに変身する動画や、シチュエーションコントのような動画はグローバルでバズる法則に乗っており、動画タイトルは日本語が中心で、コメント欄も他ショート動画クリエイターよりも日本語率が高いのが特徴となっている。今後は、ショート動画もだんだんと国内需要にチューニングしていく方向性も出てくるのではと分析した。
1月1日から11月25日の間にYouTubeに投稿された、ショート動画(YouTube Shorts)を除く動画1本あたりの再生数のランキングは上図の通り。TOP10のうち、MVが8つランクインし、TOP20のうち9つがアニメ主題歌となった。アニメファンが原作を見ながらMVで振り返る、またアニメを見る、というループができあがっていると同社は分析する。
1月1日から11月25日に新しく開設されたYouTubeチャンネル(現在運用中のチャンネル)の、同期間内での登録者数ランキングは上図の通りとなった。1位には、2022年5月18日に初動画が投稿された「壱百満天原サロメ」がランクイン。定的な人気を保持し、10月には日清食品とのタイアップも実施。YouTubeだけではなくテレビCMにも出演し、食レポをするなど幅広い活躍を見せた。
1月1日から11月25日に投稿されたタイアップ動画(広告コンテンツ)で、同期間に多く再生されたランキングは上図の通りとなった。

2022年上半期ランキングで2位、7~9月ランキングで1位となったSHEINがそのままの勢いをキープし、年間で1位にランクインする結果となった。引き続きライフスタイル系・エンタメ系・美容系・カップル系など幅広いジャンルのクリエイターを起用し、約550本のタイアップ動画を投稿。再生数だけを見ても、1000回程度~300万回の幅広いクリエイターを網羅し、傾向値を観察していることがうかがえる。

次いで、2位には食事宅配サービスのnoshがランクイン。クリエイターとの継続的なタッグやVTuberとのタイアップでは抽選でクリエイターの描き下ろしイラストをプレゼントするなど、キャンペーンと絡めることでエンゲージメントを上げる仕掛けが多く見られた。
1月1日から11月25日に投稿された、1分以内のショート動画「YouTube Shorts」で、同期間に多く再生されたランキングは上図の通りとなった。

年間でショート動画ランキングを観察すると、「ISSEI/いっせい」が上位を独占。1位の動画は3.6億回を超え、いいね数も1300万超え、コメント欄でも通例より日本語の応援コメントが多く見られた。また、TOP10外ではあるが、企業系チャンネルで1億回達成しているのが大京警備保障の「社長にいっっぱい国旗冷えピタ投げちゃった」のショート動画がある。国旗に準えてなのか、コメント欄は各国のコメントで溢れている状態だ。IPRで分析すると、このショート動画をきっかけにチャンネル登録者数は月15万人ペースで増えており、まもなく100万人に届く勢いとなっている。2022年企業ショート動画部門では、特に話題となったトピックスだ。