2022毎日デザイン賞 プロダクトデザイナー岩崎一郎氏が受賞

この1年間にデザインの全分野において傑出した成果に贈られる「2022毎日デザイン賞」（毎日新聞社主催）の選考委員会が開催され、3月3日、プロダクトデザイナー・岩崎一郎氏による「企業の柱になるデザイン」の受賞が発表された。 毎日デザイン賞は、グラフィックやインテリア、クラフト、ファッション、建築など、あらゆるデザイン活動で、年間を通じて優れた作品を制作、発表し、デザイン界に大きく寄与した個人、グループ、団体を顕彰する賞である。1955年に毎日産業デザイン賞として創設され、デザインの多様化を背景に76年に毎日デザイン賞と名称を変更した後も日本国内におけるデザインの活性化とともに継続されている。

岩崎氏は、照明器具や家具などのインテリアデザインから、カメラや携帯電話、時計といった精密電子機器などのプロダクトデザインに至るまで、国内外の企業と広く協働し、活動。グッドデザイン賞・金賞、iFデザイン賞・金賞、Red Dotデザイン賞 Best of the Bestなど、主要国際デザイン賞を多数受賞している。

2022年8月に「デザインギャラリー1953」（東京都中央区）で開催された「SIGMAの10年 ― プロダクトデザイナー岩崎一郎」展は、岩崎氏と「撮影の道具」をつくり続けることにこだわる光学機器メーカー、SIGMAとの出会いと歩みを65点の作品に凝縮して紹介。会場には作品解説とともに、岩崎氏のデザインや写真に対する姿勢などの言葉も散りばめられ、氏のゆるぎないデザイン哲学と静かで精緻なデザインは見るものを圧倒した。岩崎氏とSIGMAの10年にわたる関係性は、「デザイナーと企業の理想的なかたち」と選考委員会でも高く評価された。