Konelは、石川県山中温泉の温泉旅館「花紫」と協働し、「香り×脳波」を体感するテクノロジーアートイベントを開催する。6月10日と11日の2日間、「香りと記憶、ある未来の場合」と題し、昨年夏に花紫で新たにオープンしたライブラリーの空間を一般開放して実施する。
今回のプロジェクト「香りと記憶、ある未来の場合」は、Konelの「BWTC」から派生した体験型の作品。花紫を主体とし、Konelがコンセプト開発・アーティストとして参画している。

Konelは「妄想と具現」をテーマに、30職種を超えるクリエイターやアーティストが集まるコレクティブ。スキルの越境をカルチャーとし、ブランドデザイン・研究開発・アート制作を越境してプロジェクトを推進。日本橋・金沢・下北沢の拠点を中心に、多様な人種が混ざり合いながら、未来体験の実装を続けている。

BWTCは、Konelによる現代アートの取り組みで、市民から脳波を買い取り、そのデータから適正に収益化を図る組織。
花紫は、創業120年を迎える石川県山中温泉にある旅館。2022年夏にロビーフロアが生まれ変わり、日本茶の発展と新しい提案を目指した茶房や、北陸の工芸やアートを展示するギャラリー&ショップを新たにオープンした。日本の文化サロンをコンセプトに、古くから伝わる日本の様式や美意識を、現代の視点で表現し伝承していく宿を目指している。

今回のプロジェクトでは、花紫から発売されている「オリジナルお香 花紫の香り」を1つの香りとして、その香りから引き起こされる記憶のイメージを浮かべることでその脳波を読み取り、1秒間あたり1円で買い取る。買い取った脳波は、独自のプログラムで「脳波絵画」に変換される。
樹木の中に透明感のある爽やかなクロモジの香り、すっと染み込むような甘さを含む優しい白檀の香りを楽しみながら、時間の停止した空間で、香りと記憶がコラボレーションする特別なアートを体感することができる。