テレビのネット接続率54.9%、「見逃し視聴サービス」での番組視聴急伸【博報堂DYメディアパートナーズ調べ】
博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所が、5月23日、「メディア定点調査2023」時系列分析を公表した。同研究所では、生活者のメディア接触の現状を捉える「メディア定点調査」を2006年から毎年1月末~2月頭にかけて実施している。メディア接触時間や生活者のメディア意識など、時系列分析から見えてきたメディア環境の変化を報告する。
メディア総接触時間は443.5分(1日あたり/週平均)。2022年から2.0分減と2年連続減少したが、コロナ禍で急増した2021年からは高止まりで推移している。「携帯電話/スマートフォン」(151.6分、2022年から4.7分増)は、2022年初めて「テレビ」(135.4分、同8.2分減)を上回ったが、2023年はその差(2022年:3.3分、2023年:16.2分)を広げた。
「ラジオ」(28.0分、同4.7分増)は2021年並みに回復し、「新聞」は微増(13.8分、同1.1分増)、それ以外のメディアは微減した。メディア総接触時間における「携帯電話/スマートフォン」のシェア(34.2%)は初めて全体の1/3を超え、モバイルシフトは依然として継続している。
(2)テレビスクリーンのネット化は加速し、テレビのインターネット接続は54.9%、ストリーミングデバイス所有は33.7%
テレビのインターネット接続は54.9%(2022年から3.5ポイント増)、テレビスクリーンで動画視聴するストリーミングデバイスの所有は33.7%(同9.3ポイント増)と、テレビスクリーンのネット化は加速。
一方でハードディスクレコーダーの所有は2016年から10.4ポイント減少して71.0%だった。コロナ禍で伸長した民放公式テレビポータルTVerの利用は更に伸びて4割(39.5%、同7.5ポイント増)に迫り、2022年伸びが鈍化した定額制動画配信サービスの利用は再び伸長して初めて過半数(54.6%、同7.1ポイント増)に達するなどインターネットを通じて配信されるテレビ番組・動画コンテンツ視聴サービスの利用は伸長。テレビスクリーンは、多種多様なコンテンツが視聴されるようになった。
(3)生活者が捉えるテレビ視聴のあり方は大きく変化。「見逃し視聴サービスによるテレビ番組視聴」は26.2%と急伸
「テレビを見る時間にしたもの」を聴取開始した2020年から伸長傾向にある「有料動画視聴」(24.1%、2022年から2.0ポイント増)・「無料動画視聴」(26.9%、同0.1ポイント減)に加えて、2023年は「見逃し視聴サービスによるテレビ番組視聴」(26.2%、同8.5ポイント増)が急伸した。
見逃し視聴サービスの存在感が増す一方で、「録画したテレビ番組視聴」(64.4%、同7.1ポイント減)は減少した。また、スマートフォンのスクリーンでのテレビ番組利用は2020年から9.1ポイント増加して28.0%と3割に近づいている。スマートフォンでの視聴といった見方も増え、生活者が捉えるテレビ視聴のあり方は多様化していることが伺える。
※メディア総接触時間は、各メディアの接触時間の合計値。各メディアの接触時間は不明を除く有効回答から算出。
※2014年より「パソコンからのインターネット」を「パソコン」に、「携帯電話(スマートフォン含む)からのインターネット」を「携帯電話・スマートフォン」に表記を変更。
※タブレット端末は2014年より調査。
(1)-2. メディア総接触時間の構成比(時系列推移)
※メディア総接触時間は、各メディアの接触時間の合計値。各メディアの接触時間は不明を除く有効回答から算出。
※2014年より「パソコンからのインターネット」を「パソコン」に、「携帯電話(スマートフォン含む)からのインターネット」を「携帯電話・スマートフォン」に表記を変更。
※タブレット端末は2014年より調査。
(2)-1. テレビのインターネット接続率、関連機器所有率(時系列推移)
※テレビスクリーンで動画視聴するデバイス(Chromecast、Fire TV、Apple TVなど)
(2)-2. 配信サービス利用率(時系列推移)
(3)-1. 「テレビ」を見る時間にしたもの(時系列推移)
※1:TVer、日テレ無料!(TADA)、テレ朝キャッチアップ、TBS FREE、ネットもテレ東、FOD見逃し無料、NHKオンデマンド、テレ朝動画、テレビ東京オンデマンド、フジテレビオンデマンドなど
※2:Netflix、Hulu、Amazonプライム・ビデオ、dTV、DAZNなど
※3:YouTube、ニコニコ動画、Dailymotion、FC2動画、GYAO!など
※4:ABEMAなど
※5:Facebook、Twitter、LINE、Instagram、TikTokなど
(3)-2. スマートフォンでのテレビ番組視聴 利用率※ 時系列推移
※「毎日~月1回以下」の利用計
※(2)~(3)の各調査項目は記載年より調査開始
※メディア総接触時間は、各メディアの接触時間の合計値。各メディアの接触時間は不明を除く有効回答から算出。
※2014年より「パソコンからのインターネット」を「パソコン」に、「携帯電話(スマートフォン含む)からのインターネット」を「携帯電話・スマートフォン」に表記を変更。
※タブレット端末は、2014年より調査。
性年代別メディア総接触時間の構成比
※メディア総接触時間は、各メディアの接触時間の合計値。各メディアの接触時間は不明を除く有効回答から算出。
※2014年より「パソコンからのインターネット」を「パソコン」に、「携帯電話(スマートフォン含む)からのインターネット」を「携帯電話・スマートフォン」に表記を変更。
※タブレット端末は2014年より調査。
標本抽出方法:RDD(Random Digit Dialing)
調査方法:郵送調査法
調査対象者:15~69歳の男女
標本構成:629サンプル(2022年住民基本台帳に基づき性年代でウエイトバックを実施)
調査期間:1月26日~2月10日
調査機関:ビデオリサーチ
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サマリー
(1)メディア総接触時間は443.5分。「携帯電話/スマートフォン」のシェアは34.2%と初の1/3超でモバイルシフト継続メディア総接触時間は443.5分(1日あたり/週平均)。2022年から2.0分減と2年連続減少したが、コロナ禍で急増した2021年からは高止まりで推移している。「携帯電話/スマートフォン」(151.6分、2022年から4.7分増)は、2022年初めて「テレビ」(135.4分、同8.2分減)を上回ったが、2023年はその差(2022年:3.3分、2023年:16.2分)を広げた。
「ラジオ」(28.0分、同4.7分増)は2021年並みに回復し、「新聞」は微増(13.8分、同1.1分増)、それ以外のメディアは微減した。メディア総接触時間における「携帯電話/スマートフォン」のシェア(34.2%)は初めて全体の1/3を超え、モバイルシフトは依然として継続している。
(2)テレビスクリーンのネット化は加速し、テレビのインターネット接続は54.9%、ストリーミングデバイス所有は33.7%
テレビのインターネット接続は54.9%(2022年から3.5ポイント増)、テレビスクリーンで動画視聴するストリーミングデバイスの所有は33.7%(同9.3ポイント増)と、テレビスクリーンのネット化は加速。
一方でハードディスクレコーダーの所有は2016年から10.4ポイント減少して71.0%だった。コロナ禍で伸長した民放公式テレビポータルTVerの利用は更に伸びて4割(39.5%、同7.5ポイント増)に迫り、2022年伸びが鈍化した定額制動画配信サービスの利用は再び伸長して初めて過半数(54.6%、同7.1ポイント増)に達するなどインターネットを通じて配信されるテレビ番組・動画コンテンツ視聴サービスの利用は伸長。テレビスクリーンは、多種多様なコンテンツが視聴されるようになった。
(3)生活者が捉えるテレビ視聴のあり方は大きく変化。「見逃し視聴サービスによるテレビ番組視聴」は26.2%と急伸
「テレビを見る時間にしたもの」を聴取開始した2020年から伸長傾向にある「有料動画視聴」(24.1%、2022年から2.0ポイント増)・「無料動画視聴」(26.9%、同0.1ポイント減)に加えて、2023年は「見逃し視聴サービスによるテレビ番組視聴」(26.2%、同8.5ポイント増)が急伸した。
見逃し視聴サービスの存在感が増す一方で、「録画したテレビ番組視聴」(64.4%、同7.1ポイント減)は減少した。また、スマートフォンのスクリーンでのテレビ番組利用は2020年から9.1ポイント増加して28.0%と3割に近づいている。スマートフォンでの視聴といった見方も増え、生活者が捉えるテレビ視聴のあり方は多様化していることが伺える。
調査概要
(1)-1. メディア総接触時間の時系列推移(1日あたり/週平均)
Q. あなたは、自宅内・外を問わず、各情報メディアを、どのくらい見たり利用したりしていますか?
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※2014年より「パソコンからのインターネット」を「パソコン」に、「携帯電話(スマートフォン含む)からのインターネット」を「携帯電話・スマートフォン」に表記を変更。
※タブレット端末は2014年より調査。
(1)-2. メディア総接触時間の構成比(時系列推移)
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※2014年より「パソコンからのインターネット」を「パソコン」に、「携帯電話(スマートフォン含む)からのインターネット」を「携帯電話・スマートフォン」に表記を変更。
※タブレット端末は2014年より調査。
(2)-1. テレビのインターネット接続率、関連機器所有率(時系列推移)
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(2)-2. 配信サービス利用率(時系列推移)
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※2:Netflix、Hulu、Amazonプライム・ビデオ、dTV、DAZNなど
※3:YouTube、ニコニコ動画、Dailymotion、FC2動画、GYAO!など
※4:ABEMAなど
※5:Facebook、Twitter、LINE、Instagram、TikTokなど
(3)-2. スマートフォンでのテレビ番組視聴 利用率※ 時系列推移
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※(2)~(3)の各調査項目は記載年より調査開始
メディア定点調査2023 資料編
性年代別メディア総接触時間(1日あたり/週平均)
※2014年より「パソコンからのインターネット」を「パソコン」に、「携帯電話(スマートフォン含む)からのインターネット」を「携帯電話・スマートフォン」に表記を変更。
※タブレット端末は、2014年より調査。
性年代別メディア総接触時間の構成比
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※2014年より「パソコンからのインターネット」を「パソコン」に、「携帯電話(スマートフォン含む)からのインターネット」を「携帯電話・スマートフォン」に表記を変更。
※タブレット端末は2014年より調査。
調査設計
調査地区:東京都標本抽出方法:RDD(Random Digit Dialing)
調査方法:郵送調査法
調査対象者:15~69歳の男女
標本構成:629サンプル(2022年住民基本台帳に基づき性年代でウエイトバックを実施)
調査期間:1月26日~2月10日
調査機関:ビデオリサーチ