クロス・マーケティングは2023年5月、全国20~69歳の男女有職者7532名を対象に「生成AIに関する調査」を行った。

今回の調査では、生成AI認知者でフルタイムで働いているホワイトカラー層1345人に対し、利用実態や意識を確認、勤務先での生成AIの導入状況や使い方、生成AIのイメージ、仕事への影響度・不安度、利用意向などをピックアップし分析結果を公表した。

調査結果

導入状況と使い方

「会社での導入なし、個人的にも使用していない」が42%と最も多く、部署間だけの利用も含め「勤務先で導入している」は29%、「個人的にのみ使用」が28%であった。
生成AIの使い方は、「検索エンジンの代わり」「純粋な趣味や楽しみ」「文章・コード・デザインを考えてもらう」「アイデアや企画を考えるための話し相手」「要約したり可視化するため」がトップ5。ビジネスシーンで有効活用している人もいるが、お試し程度の利用者も少なくはないと見受けられる。

イメージ・仕事への影響と不安度

生成AIのイメージは、「事実と偽情報が入り混じっている」「まだ精度が低いもの」「将来は日常の一部になる」「人間の思考を補完」「省人化につながる」などが上位であるものの、これといった強いイメージはまだ持たれていない。
生成AIにより自分の仕事への影響度合いを7段階で聴取した。「やや影響がある」が31%と最も多く、「とても影響がある~やや影響がある」割合は66%であった。
将来への不安度は”不安を感じる”が40%、”不安を感じない”は30%と、不安を感じる人の方が10ポイント多い。

利用意向

自身の仕事の中で生成AIを利用したいかを7段階で聴いたところ、”使いたい”は54%と半数を超えた。
非利用意向者(どちらともいえない~まったく使いたくない)に対し、どのようになれば生成AIを”使ってもよいと思える”かを確認した。「使い方をきちんと監視・監査できる仕組みが整ったら」「事実と偽情報を峻別できるようになったら」「データプライバシー・情報漏洩に関する規制ができたら」が22%と上位であり、生成AIを使う際の安全性の担保を望む声があがった。

調査概要

調査手法:インターネットリサーチ
調査地域と対象者:全国47都道府県 20~69歳の男女
※スクリーニング調査フルタイム有職者、同調査ホワイトカラー・生成AI認知者
調査期間:5月12日~15日
有効回答数:スクリーニング調査7532サンプル、同調査1345サンプル          
※調査結果は、端数処理のため構成比が100%にならない場合がある