Psychic VR LabとCinemaLeapが2社で共同製作したVRアニメーション「Sen」が、世界三大映画祭のひとつである第80回「ヴェネチア国際映画祭」エクステンデッドリアリティ(XR)部門「Venice Immersive」にノミネートされた。XR部門は2017年に新設された部門で、同作品監督の伊東ケイスケ氏は、世界初の4年連続ノミネートとなった。

同作品では、千利休の所持した樂長次郎 黒樂茶碗「万代屋黒」をモデルにしたお茶碗型の触覚デバイスを用いて、VR空間で複数人同時に日本のお茶の世界を体験できる。日本伝統の茶道の世界を通して生命と宇宙の繋がりを体験できる作品だ。また、心拍を検知するバンド(Google Pixel Watch)を手首に巻き、鑑賞者の心拍データをリアルタイムでメタバースと通信・共有できる。これによって、映像を楽しむだけでなく、空間内において複数人の鑑賞者の心拍データをメタバースで通信・共有することにより「自分以外の他人の心臓の鼓動」を感じ、メタバースを通して互いの心臓を視認し、協力して音楽を奏でる体験型の映像となっている。