Z世代(ジェネレーションZ世代/1995年以降生まれの若年層)を対象としたシンクタンク組織『Z総研』は、Z世代を対象とした「広告」に関する意識調査を行った。

調査サマリー

  • 27.9%が「オシャレ感やトレンド感がある」広告に好感
  • Z世代の半数以上は企業メッセージに好感を持つとSNSやサイトを調べる
  • Z世代は不安を煽るような広告表現に苦手な印象を持つ

調査結果

好感を持てる広告は「オシャレ感やトレンド感がある(27.9%)」

アンケートにて「企業が発信するメッセージや広告表現で好意的なものを教えてください」と尋ねたところ、「オシャレ感やトレンド感がある(27.9%)」が1位、「共感性が高く自分ごと化できる(13.7%)」が2位となった。そのほかには「面白いアイデア(13.2%)」、「ストーリー仕立て(11.5%)」、「ユーモアがある(10.0%)」がランクインするなど、広告でもエンタメ要素の強いものが好意的に捉えられやすい傾向が見られた。

アンケートに回答したZ世代によると、「トレンドや流行りは一番目を引く」(17歳/高校3年生)、「独自の世界観やそのブランドのコンセプトが分かるものが良い」(17歳/高校3年生)という回答があった。

好感度の高い企業に対しては、公式SNSやサイトをチェックしにいく

アンケートにて「好意的なメッセージを発信している企業に対して取る行動を教えてください」と尋ねたところ、「公式SNSやサイトを見に行く(29.4%)」という回答が最も多く、続いて「公式SNSをフォローする(28.0%)」という結果となった。

広告などで好意的なメッセージを発信している企業に対しては、公式SNSやホームページを閲覧したり、さらにはフォローをして継続的に発信している情報を閲覧する人が多い模様。また、どんな企業かが気になって「企業について調べる(13.2%)」という意見や、実際に「商品を購入する(16.9%)」という回答も見られた。

アンケートに回答したZ世代によると、「ほかの商品も見てみたいと思って、比較をするために企業について調べたり、SNSや公式サイトを見に行くことが多い」(16歳/高校2年生)と興味を持ったらさらに自分でSNSやWebサイトで詳細の情報を調べていることがわかる。

Z世代が苦手な広告表現の第1位は「不安を煽るような表現」

アンケートにて「好まない(苦手な)企業が発信するメッセージや広告表現を教えてください」と尋ねたところ、最も回答が多かったのが「不安を煽るような表現(20.6%)」で、続いて「コンプレックスを助長する表現(20.0%)」、同率で「ジェンダー差別的表現(16.7%)」、「容姿に対しての押し付け(16.7%)」となった。

アンケートに回答したZ世代によると、「苦手なものが来たら反応せずそのままスルーする」(16歳/高校1年生)という回答があった。

24.4%が苦手なメッセージを発信する企業の商品は「購入しない」

アンケートにて、「好まない(苦手な)メッセージを発信している企業に対して取る行動を教えてください」と尋ねたところ、「特に何もしない(46.5%)」が最も多く、続いて「商品を購入しない(24.4%)」、「公式SNSをブロックする(13.8%)」という結果になった。好まない(苦手な)メッセージを発信している企業に対しては、そもそも関心を持たずに何も行動を起こさないZ世代が大半で、行動を起こしたとしても「商品を購入しない」や「公式SNSをブロックする」などネガティブな行動が多いことがわかった。

アンケートに回答したZ世代によると、「容姿についての押しつけは見ていて不快」(16歳/高校2年生)と押し付け的な表現に嫌悪感を抱いている人が多い。

■調査概要

調査時期:4月7日~4月9日
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国、12~15歳28名、16~18歳117名、19~22歳32名、23歳~25歳10名、計187名