最優秀賞は赤ちゃんの選び取りにより決定! ピジョン×金沢美術工芸大学、赤ちゃんの興味をテーマにしたデザインコンペティションを開催
ベビー用品メーカーのピジョンは、金沢美術工芸大学との産学連携プロジェクトとして、「赤ちゃんを惹きつけるビジュアル・カラー・形とは何か?」をテーマとしたデザインコンペティションを開催した。
同コンペティションは、金沢美術工芸大学 美術工芸学部 デザイン科 ホリスティックデザイン専攻の学生が授業課題として取り組んだ。一次選考にてピジョン デザインチーム・赤ちゃんナレッジグループが、学生より応募されたグラフィックデザイン5作品を選出。最終選考に残った5つのデザインの中から赤ちゃんに選んでもらうという、“選び取り”方式での最終審査が行われた。その結果、1年生の石木双葉さんの作品が「ピジョン×金沢美術工芸大学 産学連携 最優秀賞」に選ばれた。
最終選考は、ピジョンランド上石神井1才児クラスにて実施。初めて目にするグラフィックに驚きながらも、鮮やかな作品に向かって進む姿や、お気に入りの作品から動かない子など、赤ちゃんたちの真剣な審査風景が見られた。
金沢美術工芸大学 美術工芸学部 デザイン科 ホリスティックデザイン専攻は、広告、パッケージ、商品開発など11の専門を包括的に学んでいる。一部講座では、「アソビを取り入れた事業企画やサービスやコミュニケーション方法の探求」を扱うなど、ユニークなカリキュラムが組まれている。
同専攻講師で同産学連携プロジェクト担当の樺島脩さんは、一般消費者へ向けた商品を展開している企業が、どのように商品を開発し、ユーザーと向き合っているのか、学生に体感してもらう機会を創出したいと考えていた。ピジョンは、育児用品をはじめ、マタニティ用品・介護用品・保育サービスなどを手掛けるブランドで、赤ちゃんに関する豊富な知見を持つ研究者やデザイナーが在籍している。学生が学ぶ上で必要な論理性や裏付けを吸収してほしい、学生の自由な発想と育児用品メーカーであるピジョンが掛け合わさることで、赤ちゃんの好奇心をくすぐる思いもよらないデザインや、より育児の未来を明るくするデザインが見出せるのではないか、との思いから、今回の産学連携プロジェクトが始動した。
最優秀賞を受賞した石木さんは、「幼少期の記憶にあるボール遊びから着想を得て、赤ちゃんの興味を惹くという目的から丸い目や口、フォルムを意識したキャラクターをデザインした。ボール遊びは体の使い方や遠近感の把握など基本的な感覚の促進が期待される。ものの形を理解し始める重要な時期に立体感や遠近感を意識したグラフィックはボール遊びのような効果が期待できると考えた。このような賞をいただけ、また赤ちゃんに選んでいただけて嬉しい」とコメント。
また、審査員のクリエイティブデザイングループ(正木久美子さん・三觜翼さん・伊藤可南子さん)は、「検証当日には石木さんの作品をとても気に入った様子の赤ちゃんや、このボールの生き物とずっと目をあわせていた赤ちゃんがいたり、と興味深い様子も見られた。この産学連携企画によって学生のみなさまやこの作品に触れた多くの方々の、赤ちゃんの発達に関する興味・関心にもつなげていけたら」と述べている。
同じく審査員の赤ちゃんナレッジグループ(町屋佳子さん・黒石純子さん・鈴木絵美子さん)は、「今回いくつかのデザイン(作品)が提示されたなかで、子どもたちの興味が集中した作品は、"はっきりとした色・輪郭"、"飛び出してくるかのような躍動感"、そして"目"と"何ものでもない形"が特徴的。これらの特徴が、子どもたちが『はて?』『これなに?』『たしかめてみよう』と手を差し出し・歩みを進める要素になったのでは」と評価した。
今回応募された全作品は、石川県立図書館展示(会期:11月7日~11月17日)および、金沢21世紀美術館にて開催される「金沢美術工芸大学 教員研究発表展2023 美大のしごと」(会期:11月21日~12月3日)にて展示予定。
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最優秀賞作品
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最終選考は赤ちゃんの”選び取り”
同専攻講師で同産学連携プロジェクト担当の樺島脩さんは、一般消費者へ向けた商品を展開している企業が、どのように商品を開発し、ユーザーと向き合っているのか、学生に体感してもらう機会を創出したいと考えていた。ピジョンは、育児用品をはじめ、マタニティ用品・介護用品・保育サービスなどを手掛けるブランドで、赤ちゃんに関する豊富な知見を持つ研究者やデザイナーが在籍している。学生が学ぶ上で必要な論理性や裏付けを吸収してほしい、学生の自由な発想と育児用品メーカーであるピジョンが掛け合わさることで、赤ちゃんの好奇心をくすぐる思いもよらないデザインや、より育児の未来を明るくするデザインが見出せるのではないか、との思いから、今回の産学連携プロジェクトが始動した。
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ピジョン本社オフィスを見学し、商品のデザインについて学ぶ様子
また、審査員のクリエイティブデザイングループ(正木久美子さん・三觜翼さん・伊藤可南子さん)は、「検証当日には石木さんの作品をとても気に入った様子の赤ちゃんや、このボールの生き物とずっと目をあわせていた赤ちゃんがいたり、と興味深い様子も見られた。この産学連携企画によって学生のみなさまやこの作品に触れた多くの方々の、赤ちゃんの発達に関する興味・関心にもつなげていけたら」と述べている。
同じく審査員の赤ちゃんナレッジグループ(町屋佳子さん・黒石純子さん・鈴木絵美子さん)は、「今回いくつかのデザイン(作品)が提示されたなかで、子どもたちの興味が集中した作品は、"はっきりとした色・輪郭"、"飛び出してくるかのような躍動感"、そして"目"と"何ものでもない形"が特徴的。これらの特徴が、子どもたちが『はて?』『これなに?』『たしかめてみよう』と手を差し出し・歩みを進める要素になったのでは」と評価した。
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石木双葉さん(美術工芸学部 デザイン科 ホリスティックデザイン専攻 1年)
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