ノバセルは2023年に放映されたテレビCMの指名検索スコアランキングを発表した。
新型コロナが収束した2023年は、旅行やエンターテインメントの再開による外出需要の高まりや、オフラインとオンラインを融合したハイブリッド習慣、レトロブーム、リバイバルなどさまざまなトレンドが見られた。テレビCMは需要に合わせた出稿や、トレンドを意識したクリエイティブが多く、年間を通してみるとそのその年のヒットを知ることが可能だと考えられる。

ノバセルでは、テレビCMインプレッション100万回あたりの分間指名検索ポイントを「指名検索スコア」と命名。スコアが高いほど検索獲得効率が良い傾向にあるとして、クリエイティブや放映枠を相対比較する際に、この値を用いている。

2023年年間指名検索スコアランキング

1位 レダ「プチシルマ」
2000年代に研ナオコさんがさまざまなタレントとともに歌って踊ったクリエイティブのCMの新バージョンが2023年にリバイバルヒットとなった。以前CMを見ていた人にとっては懐かしさがあり、初めて見た人にとってはインパクトのあるクリエイティブとなり、指名検索スコアが2位と大差をつけた結果になった。

2位 BYD Auto Japan「BYD DOLPHIN」
中国の人気電気自動車メーカーBYD Auto Japanの「BYD DOLPHIN」が2位にランクイン。世界で販売台数を伸ばしているメーカーの日本発売2モデル目は、注目度も高く指名検索スコアがヒットしたのではないだろうかと同社は考えている。

3位 ナカチカ「Winny」
2000年代にネット史上最大の事件と称されたファイル共有ソフト「Winny」にまつわる実話を基にした映画のテレビCM。話題性のあるテーマの映画に多くの人が検索された結果となった。

4位 アニプレックス「『鬼滅の刃』上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」
人気アニメ『鬼滅の刃』のテレビシリーズ第3期「刀鍛冶の里編」の放送開始を前に第2期の10話、11話と第3期の1話を劇場で特別上映した告知が4位にランクイン。第3期の放送を待望していた人々による検索でスコアを伸ばした。

5位 エクスコムグローバル「イモトのWiFi」
2022年に再活動をした韓国の女性アイドルグループ「KARA」を起用し、彼女たちのヒット曲『GO GOサマー!』に合わせた替え歌で「イモトのWiFi」を紹介したクリエイティブ。コロナ明けの夏休み、海外旅行へ行く人が増えたタイミングに合わせた放映で効果を発揮した。

2023年に放映されたのテレビCMは、耳馴染みのある懐かしいクリエイティブ、旅行・エンターテインメントなどの外出需要、電気自動車、フィットネスなどに注目が集まる結果となった。テレビを「ながら視聴」するユーザーが増えている近年では、CM放映前後に商品やサービスが検索された数・割合を知ることで、世の中のトレンドや関心度が伺えると同社は考えている。