阪神甲子園球場は、8月1日に開場100周年を迎える。また、同じく7月24日に、モリサワが「邦文写真植字機」を発明して100周年を迎える。

これを記念して、阪神甲子園球場とモリサワは、100周年記念共同プロジェクトとして、同球場のスコアボードで使用してきた伝統の「甲子園文字」を受け継ぎ、「甲子園フォント」として制作、デジタルフォント化することを決定した。
左:手書き時代のスコアボード 右:手書き時代の選手名板
左:手書き時代のスコアボード 右:手書き時代の選手名板
阪神甲子園球場のスコアボードでは、1983年まで、職人が黒い板に毛筆で手書きをした文字を使用しており、その独特な字形が「甲子園文字」として親しまれ、スコアボードを電光掲示に改修した1984年以降も、その伝統を受け継ぐべく、同球場の職員がオリジナルの文字データを制作し表示してきた。

本プロジェクトは、モリサワが、阪神甲子園球場が受け継いできた「甲子園文字」を、現代の実用に即した「甲子園フォント」として制作するものである。「甲子園文字」の伝統を次の時代に繋ぐコンセプトで、より多くの方の読みやすさに配慮したUD(ユニバーサルデザイン)フォントをベースとしている。

「甲子園フォント」の完成は12月頃を予定しており、2025年シーズンから、阪神甲子園球場のスコアボードで使用される予定である。