パルコは、スイスのローザンヌ美術大学(ECAL/Ecole Cantonale d'Art de Lausanne)と「JEAN PAUL GAULTIER(ジャンポール・ゴルチエ)」のコラボにより誕生した没入型写真展『Under Your Smell』を5月30日~6月9日にGALLERY X BY PARCOにて開催する。
2023年、ミュージカル『ファッション・フリーク・ショー』や映画『ジャンポール・ゴルチエのファッション狂騒劇』で話題となったブランド「JEAN PAUL GAULTIER」。その「香水」を、ブランドのクリエイティブディレクターであるFlorence Tétier氏と、写真家兼Novembre MagazineコンサルタントであるNicolas Coulomb氏の指導の下、「ECAL」写真学部の学生が視覚的に再解釈し、ジェンダーの多様性と美の新たな定義への賛歌に昇華させた作品が並ぶ。

パリ・ゴルチエ本社(2022)を皮切りに、アート・バーゼル・マイアミ・ビーチ(2022)、スイス・エリゼ美術館(2023)への巡回を経て遂にアジア初、渋谷PARCOでの開催となる。

「Under Your Smell」美しさ、自分らしさ、ジェンダーの概念を探求する没入型展覧会​

『Under Your Smell』では、ローザンヌ美術大学の写真学部生による作品を展示展示する。「JEAN PAUL GAULTIER」のクリエイティブ・ディレクターであるFlorence Tétier氏と、写真家であり『Novembre Magazine』誌のコンサルタントであるNicolas Coulomb氏の指揮の下、学生たちはジャンポール・ゴルチエの香水の視覚的な解釈に挑んだ。

「JEAN PAUL GAULTIER」の香水は、本インスタレーションの心臓部である。若き写真家たちは「香水」という主題を展開するにあたり、乾いた質感と潤いのある質感、有機的な質感と硬直した質感、などの対比的な質感を用いて、香水の成分やボトルを想起させる作品を生み出した。その写真を配置した展示空間において、香水は背徳的な物語と幻想的な投影の舞台背景へと生まれ変わったものとなっている。

また、巨大なファブリック・プリントと特大サイズのイメージ・クッションが、ジェンダーの多様性と、美と身体を巡る表現の新たな定義を祝福しようと来場者を誘い、魅惑的な没入体験を楽しめる内容となっている。
パリ・ゴルチエ本社での開催の様子,2022年,Image by ECAL/Samuel Spreyz
パリ・ゴルチエ本社での開催の様子,2022年,Image by ECAL/Samuel Spreyz

開催記念を記念したビジュアルグッズの販売や、オープニングパーティも

本写真展の開催にあたり、デザインユニット「BIOTOPE」がビジュアルグッズデザインを担当。会期中は会場にて、作品データや企画展ロゴを使用した日本限定オリジナルグッズのほか、展覧会グッズを販売する。
また、本展の開幕前夜5月29日19時より、渋谷PARCO10階「ComMunE」にてオープニングパーティを開催。「TOMO KOIZUMI」のデザイナーを務める小泉智貴氏とローザンヌ美術大学写真学部の教師であるCalypso Mahieu氏が対談し、ユリ・アボ氏がMCを務めるトークイベントや、Hana Watanabe氏によるDJを予定している。

■小泉智貴氏プロフィール
2011年、千葉大学在学中に自身のブランドを立ち上げ、日本を中心に歌手や広告の衣装デザインを手がける。2019年、初となるファッションショーをニューヨークで開催。同年、毎日ファッション大賞選考委員特別賞受賞、BoF500選出。2020年、LVMHプライズ優勝者の1人に選ばれる。2021年、東京オリンピック開会式にて国歌斉唱のMISIAの衣装を担当。同年、毎日ファッション大賞を受賞。2023年、イタリアのブランド「Dolce&Gabbana」の支援によりミラノ・ファッション・ウィークにてコレクション発表。

ドレスデザイナーとして活動する傍ら、2022年からは美術作家としてもコンテンポラリーアートの製作を開始。2023年12月に初となる個展「Tomo Koizumi」を開催し、活躍の幅を広げ続けている。

■Calypso Mahieu氏プロフィール
スイスを拠点とするフランス人写真家。ローザンヌ美術大学のアーティスティック・デピュティ―を務め、写真学士課程で応用写真の基礎を教える。

パリと南フランスで生まれ育ち、2012年にECALで学ぶためにスイスのローザンヌに移住。在学中、Paolo Roversi氏、Juergen Teller氏、Walter Pfeiffer氏などの指導を受ける。

教鞭を執る傍ら、雑誌やブランドのファッション・エディトリアルやキャンペーンをプロデュースし国際的に活躍。作品は、体、ソーシャルネットワーク、ポストヒューマンの関係を取り上げている。その写真は、80年代以降にインスパイアされた非常にカラフルな色調で、シュールレアリスムから借りてきたテクノポップな美学をもって、ユーモアを交え演出されている。同氏は、コミッションや個人的なプロジェクトを通して、日常生活や自身を取り巻く社会からインスパイアされた物語や逸話を、詩的でフィクション的かつ繊細な方法で語ることを好む。

■ユリ・アボ氏プロフィール
東京都出身。編集者・プロデューサー。企業広告やクリエイティブ制作に携わる傍ら、雑誌『IWAKAN Magazine』の創刊をきっかけにジェンダーについて発信する。ポッドキャスト番組「なんかIWAKAN!」配信や雑誌・文芸誌へのエッセイ寄稿など。
■Hana Watanabe氏プロフィール
東京を拠点に活動する映像作家/ビジュアルアーティスト。姉妹オーディオビジュアルユニット「tamanaramen」のメンバーでもあり、VJやDJとしても活動している。
開催概要
期間:5月30日~6月9日 11:00~21:00
(入場は閉場の30分前まで/最終日18時閉場)
会場:GALLERY X BY PARCO(渋谷PARCO B1階) 東京都渋谷区宇田川町15-1
入場料:無料
主催:PARCO
企画・制作、協力:Ecole Cantonale d'Art de Lausanne、JEAN PAUL GAULTIER
後援:在日スイス大使館