トライベック・ストラテジーおよび子会社であるトライベック・ブランド戦略研究所は、CX(顧客体験)の成果としての顧客ロイヤリティやブランドロイヤリティが可視化できる指標「ウェブロイヤリティスコア(WLS)」を用いた調査を実施し、調査によって計測された結果を元に、国内主要企業50社のデジタルメディアにおけるウェブロイヤリティスコアのランキングを発表した。
「ウェブロイヤリティスコア」は、ユーザビリティに対する直感的な評価(Usability)、企業ブランドやデジタル体験に対する直感的な評価(Experience)、デジタルメディアに対する総合的な評価度合い(Loyalty)の3つの観点で評価し、デジタルメディアのCXの成果を可視化している。

この調査では、対象者に事前に公式サイトやアプリ、SNSなどのデジタルメディアを実際に見たり操作したりしてもらった上で、ユーザビリティ関連の質問を5問、企業ブランド・デジタル体験関連の質問を4問、最後に「あなたはこの会社のデジタルメディアを同僚や友人に薦める可能性はどれくらいありますか」というウェブロイヤリティに関する質問を行い、推奨度合いを0~10の11段階で選択してもらった。推奨者の割合から批判者の割合を引いた数値がウェブロイヤリティスコアとして算出される。

今回の調査では、「東京ディズニーリゾート」が2位以下を大きく引き離して、42.0ポイントという高スコアで1位となった。

同社の公式ウェブサイト・公式アプリは、ユーザーの利用ニーズを的確に捉え、より良い顧客体験を経験してもらうための役に立つ情報や機能が提供されている点が高く評価された。推奨意見として「待ち時間やショーの情報など、あると便利な情報に溢れているから」「パークに行く前には絶対チェックした方が有利だから」「アトラクションの待ち時間などが、リアルタイムで一目瞭然だから」「アプリを利用したが待ち時間やどこに何が売っているかが見やすく便利」など、実際のリアルでの行動での不便さや手間を解消するためのデジタル体験が提供されていることを評価する声が多くみられた。

さらにLINEやInstagramなどのSNSを通じた継続的な顧客コミュニケーションにも積極的に取り組むことによって、顧客ロイヤリティの向上を図っている。

また、上位企業にはスターバックス、ヤマト運輸、トヨタ、アップルなどが続いた。これらの企業のデジタルメディアの取り組みには、(1)顧客の不便を解消し期待に応えるデジタル体験の提供、(2)心を動かす商品・サービスコンテンツの表現訴求、(3)シンプルでわかりやすい直感的なユーザビリティ─など3つの傾向がみられた。