“コロナ感染拡大前後”で比較した、SNSにおける生活者の行動変容【テテマーチ調べ】
企業のSNS活用を支援するテテマーチは、新型コロナウイルスの感染拡大が人々のライフスタイルに大きな影響を与えていることを受け、同社が提供するInstagram分析ツール「SINIS」に蓄積された80万件の投稿データを解析。Instagramのユーザー動向と、そこから見えてきた生活者の行動変容について調査した。
2020年1月1日~4月6日を対象期間とし、「SINIS」に登録されている約19,000件のビジネスアカウントにおける、フィード投稿502,073件とストーリーズ投稿302,360件を調査。フォロワー数10,000人以上のアカウントの投稿をグラフに反映している。
Instagramに投稿されたコンテンツをフィード投稿とストーリーズ投稿に分けて分析した結果、フィード投稿の平均表示回数は横ばいに推移している一方で、ストーリーズ投稿の平均表示回数は2月中旬以降、上昇し続けていることがわかった。
新型コロナウイルスの影響により生活者のライフスタイルに大きな変化が生まれていた3月25日~31日の期間のストーリーズ投稿の平均表示回数は、2月1日~7日の期間と比べると31%増加。日本国内におけるコロナウイルス関連の話題が急増した2月中旬頃以降に、ユーザーがストーリーズ投稿を閲覧する時間や頻度が増えたと考えられる。
業界別に見てみると、「学習コンテンツ」を投稿しているアカウントのフィード投稿の平均表示回数および平均保存数は、冬休み明けの時期から徐々に伸び始め、臨時休校が要請された直後の3月中旬ごろにピークを迎えている。また、3月25日~31日の期間のストーリーズ投稿の平均表示回数は、2月1日~7日の期間と比べると87%増加。臨時休校に加えリモート勤務化が加速し、人々が家にいる時間が長くなったと考えられる期間中に上昇し続けている。
「学習コンテンツ」関連アカウントの中には、英語や資格試験、お金の節約や家事など、特定のジャンルについて、生活者に役立つ知識を発信しているようなアカウントが含まれる。調査結果から、外出自粛要請により自宅で過ごす時間が長くなった生活者が、これまで以上に自分の生活に役立つノウハウを求めており、自宅での時間を有効活用しようとしていることが推察できる。また、企業が「おうち時間」スタンプを活用し、「おうち時間、何してる?」「おうち時間に読みたい本は?」などと問いかけることにより、生活者とのコミュニケーションが生まれている例もある。
「アパレル」および「雑貨」関連のコンテンツを投稿しているアカウントのフィード投稿の平均保存数は、2月上旬以降上昇傾向にある。また、ストーリーズ投稿の平均表示回数は、季節の変わり目でアパレルや雑貨の需要が高まる時期にもかかわらず外出自粛が呼びかけられ始めた3月初旬から、上昇し始めている。
特に「アパレル」カテゴリの3月25日~31日のストーリーズ投稿の平均表示回数は、2月1日~7日の期間と比べると10%増加しており、以降も上昇傾向がみられる。「雑貨」カテゴリのフィード投稿については、平均表示回数が減少傾向にある3月中旬以降にも、保存数が増加し続けている。
「アパレル」関連アカウントの中には、主にアパレルのECや店舗が運営しているアカウント、「雑貨」関連アカウントの中には、生活雑貨や料理グッズなど幅広いジャンルのECや店舗が運営しているアカウントが含まれる。
アパレル関連アカウントについては、暖かくなり始めて春服・夏服の需要が出てくるタイミングだということに加え、コロナの影響で外出ができなくなっているため、ネット上で洋服を探す人が増加し、投稿の需要が高まっていると考えられる。
また「雑貨」関連アカウントについては、「後で見返したい」「覚えておきたい」という気持ちから「保存」というアクションが増加。生活者が、「いますぐに購入できなくても、後々の購入を検討するために保存をしている」という頻度が高まっている可能性が考えられる。
「観光・レジャー」関連のコンテンツを投稿しているアカウントのストーリーズ投稿の平均表示回数は、都知事の緊急会見により週末の外出自粛要請が出され、大型テーマパークの休園延長も発表された3月下旬以降、伸びている傾向がみられる。特に、3月25日~31日の「観光・レジャー」カテゴリのストーリーズ投稿の平均表示回数は、2月1日~7日の期間と比べると23%増加している。
観光・レジャー関連アカウントの中には、レジャー施設や、観光地が運用しているアカウントが含まれる。旅行や外出の自粛ムードが続いているものの、ポジティブに「コロナが終息したら行きたい、やりたい」と思える場所やことを探している生活者も多いことが数字に表れている。これらのアカウントが発信しているコンテンツに対しては「落ち着いたら絶対に行きます」「情報提供ありがとうございます」などといった、ポジティブなリアクションが多くついているという特徴もみられた。
Instagram全体としては、新型コロナウイルス感染拡大前と比較し、ストーリーズ投稿が多く閲覧されるようになっている傾向がみられた。企業からのInstagram投稿について、フィード投稿で発信している情報も、ストーリーズ投稿での補完を意識することにより、伝えたい情報をより多くの生活者に届けることが可能になると考えられる。
また、すべての業界において、「コロナウイルス対策」や「おうち時間の充実」につながる投稿には多くエンゲージメントがついている傾向があった。マスクのつくり方、手洗い方法、衣類の消毒方法や、家でできるストレッチ、家での時間を充実させる方法などに、多くのいいねやコメントがつき、保存もされている。
「企業と生活者が同じ目線でコミュニケーションを取ることができる」というSNSの特性を活かして運用していくことで、生活者に各企業ならではの価値提供ができる。緊急事態宣言が出され不安な日々を送る生活者の多い今、企業は、SNSにより生活者とのつながりを一層強化できる時期であると考えられる結果となった。
2020年1月1日~4月6日を対象期間とし、「SINIS」に登録されている約19,000件のビジネスアカウントにおける、フィード投稿502,073件とストーリーズ投稿302,360件を調査。フォロワー数10,000人以上のアカウントの投稿をグラフに反映している。
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新型コロナウイルスの影響により生活者のライフスタイルに大きな変化が生まれていた3月25日~31日の期間のストーリーズ投稿の平均表示回数は、2月1日~7日の期間と比べると31%増加。日本国内におけるコロナウイルス関連の話題が急増した2月中旬頃以降に、ユーザーがストーリーズ投稿を閲覧する時間や頻度が増えたと考えられる。
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「学習コンテンツ」関連アカウントの中には、英語や資格試験、お金の節約や家事など、特定のジャンルについて、生活者に役立つ知識を発信しているようなアカウントが含まれる。調査結果から、外出自粛要請により自宅で過ごす時間が長くなった生活者が、これまで以上に自分の生活に役立つノウハウを求めており、自宅での時間を有効活用しようとしていることが推察できる。また、企業が「おうち時間」スタンプを活用し、「おうち時間、何してる?」「おうち時間に読みたい本は?」などと問いかけることにより、生活者とのコミュニケーションが生まれている例もある。
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特に「アパレル」カテゴリの3月25日~31日のストーリーズ投稿の平均表示回数は、2月1日~7日の期間と比べると10%増加しており、以降も上昇傾向がみられる。「雑貨」カテゴリのフィード投稿については、平均表示回数が減少傾向にある3月中旬以降にも、保存数が増加し続けている。
「アパレル」関連アカウントの中には、主にアパレルのECや店舗が運営しているアカウント、「雑貨」関連アカウントの中には、生活雑貨や料理グッズなど幅広いジャンルのECや店舗が運営しているアカウントが含まれる。
アパレル関連アカウントについては、暖かくなり始めて春服・夏服の需要が出てくるタイミングだということに加え、コロナの影響で外出ができなくなっているため、ネット上で洋服を探す人が増加し、投稿の需要が高まっていると考えられる。
また「雑貨」関連アカウントについては、「後で見返したい」「覚えておきたい」という気持ちから「保存」というアクションが増加。生活者が、「いますぐに購入できなくても、後々の購入を検討するために保存をしている」という頻度が高まっている可能性が考えられる。
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また、すべての業界において、「コロナウイルス対策」や「おうち時間の充実」につながる投稿には多くエンゲージメントがついている傾向があった。マスクのつくり方、手洗い方法、衣類の消毒方法や、家でできるストレッチ、家での時間を充実させる方法などに、多くのいいねやコメントがつき、保存もされている。
「企業と生活者が同じ目線でコミュニケーションを取ることができる」というSNSの特性を活かして運用していくことで、生活者に各企業ならではの価値提供ができる。緊急事態宣言が出され不安な日々を送る生活者の多い今、企業は、SNSにより生活者とのつながりを一層強化できる時期であると考えられる結果となった。