シンクロは、Agenda noteと共同で、経営者およびマーケティング責任者・マネージャーを対象とした、マーケティング人材育成についてのアンケート調査を行った。その結果、アフターコロナ時代の経営において、マーケティング部門の役割が拡大していると回答した人は72.3%に及んだ。多くの経営者およびマーケティング責任者・マネージャーが、デジタルマーケティングの重要性が高まったと考えていることが明らかになった。さらに、マーケティング部門だけなく社内全体のデジタルマーケティング理解の必要性が高まっていると回答した人は65.3%だった。マーケティング部に限らず、社内全体でデジタルマーケテイングの理解を深めていく必要があると、多くの経営者およびマーケティング責任者・マネージャーが感じていることがわかる。
一方で、過半数が現場のマーケター人材が足りていないと回答。多くの企業が、デジタルマーケティングを拡充したい一方で、マーケター人材不足の現実により推し進められないジレンマを抱えていると考えられる。
また、マーケティング教育を担える人材について、90%以上が「不足している」と回答。さらに、研修の種類別に「研修が整備されているか」の質問について、「外部講座・イベントの参加支援」以外のすべての項目で、70%以上が「整っていない」と回答した。これらのことから、社内での研修は困難な状況にあることが予想される。
最後に、経営者およびマーケティング責任者・マネージャーに、これからのデジタルマーケティングについて質問をした。「事業を担う全社員がマーケティングの基礎を理解している方がよいか」という質問について、85.1%が「よい」と回答。多くの経営者およびマーケティング責任者・マネージャーが、これからの時代において、デジタルマーケティングはすべてのビジネスパーソンのベーススキルと捉えていると考えられる。
新型コロナウイルスの影響を受け、デジタルマーケティングの重要性が高まりつつある。企業としてデジタルマーケティングを推し進めていくためには、その土台となるデジタルマーケティングの組織づくり、そして、マーケティングの人材育成を行っていく必要がある。今回の調査では、デジタルマーケティングの現場が抱えるマーケター不足の現実、そして、その原因となるマーケター人材育成についての課題が明らかとなった。