デジタルライブエンタメの市場規模は140億円に到達。さらに伸びる傾向も。デジタルライブエンタメ市場に関する動向調査【CyberZ調べ】

サイバーエージェントの連結子会社であるCyberZとOENは、市場調査事業などを展開するデジタルインファクトと共同で、国内デジタルライブエンターテインメント市場に関する市場動向調査を実施した。アーティストが音楽ライブや演劇などを主にステージ上で演じ、ライブ配信で提供されるデジタルライブエンターテインメント市場を推計・予測し、調査結果を公開している。

同調査によると、デジタルライブエンターテイメント市場規模は2020年に140億円に達し、翌2021年には前年比約2.2倍の314億円規模へ急拡大。さらに2023年に700億円超、2024年には約1000億円に達すると予測されている。 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、リアルな会場で開催されるライブエンターテインメントは、2020年2月頃より開催自粛が相次ぎ、開催が困難続いている。一方で、外出自粛要請の影響を受けて消費者の巣ごもり需要は拡大しており、オンラインを介したライブコンテンツの視聴・消費機会が高まりつつあるのが現状だ。

2020年春以降には、デジタルならではのライブ演出をおこなう「SUPERLIVE by OPENREC」や、「ABEMA PPV」、次世代チケット販売プラットフォームの「ZAIKO」といった動画配信サービスをはじめ、多くの事業者がライブ動画配信を開始。2020年夏には大型音楽アーティストによる興行が増加した。

2021年以降については、新型コロナウイルス感染拡大への対策が進み、リアルライブ需要は2019年以前の水準に向けて緩やかな拡大基調を続けることが予想されている。同時に、感染症対策を前提とした収容人員の抑制などによる収益減少を補う手段として、デジタルライブ配信による収益拡大を図る取り組も不可逆的に進むと言われている。

さらに、今後はCG合成技術の活用などにより、今までにない新しい表現を用いたデジタルならではの新しいユーザー体験を、収容人数の制限なく幅広いファンに対して届けることが可能となる。さらに、ライブ終了後のビデオチャットツールを活用したファンとの新しいコミュニケーションや、Eコマースを活用した限定グッズ発売などの新しいビジネス機会も生まれており、周辺産業への波及効果も期待されている。

CyberZ、OEN、サイバーエージェントグループは、今後もライブエンターテインメント業界の発展に寄与すべく、サービスの向上に努めいく方針だ。